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今を生きる 復興へ進む姿描く 初の作品集を出版

藤川さんが出版した作品集「復興の時」

■郡山の画家 藤川アイ子さん 84
 郡山市鶴見坦の画家藤川アイ子さん(84)は東日本大震災からの復興への願いを込めた絵とエッセーを収めた初の作品集「復興の時」を自費出版した。「震災の悲惨さや、復興に立ち向かう人々の姿を作品を通じて伝えたい」と願っている。
 藤川さんは二本松市東和町出身。武蔵野美術大短期大学部通信教育部で学び、県展に入選5回、二科展に6回入選している。震災で自宅は大きな被害を受け、東京電力福島第一原発事故で放射線問題に不安を覚える日々を送った。
 震災の約半年後、10年ほど前に写生で訪れた宮城県の石巻港に足を運んだ。当時、夢中でスケッチしていた風景は一変。家が津波で跡形もなく流され、花が2、3本寂しく風になびいていた。衝撃を受け、絵のことは考えられない日々が続いたという。
 平成24年7月に2年ぶり開催の相馬野馬追の本祭りを見に行った。騎馬武者が勇ましい姿で御神旗を目指し駆ける「神旗争奪戦」の迫力に圧倒され、「復興は必ずできる」と勇気をもらった。その姿を残したいと再び筆を手にし、各地を訪れて震災と原発事故に負けずに生きる県民の姿を描き続けた。
 作品集は相馬野馬追を描いた「復興の時・相馬野馬追い」を表紙に、再開したいわき市のスパリゾートハワイアンズのフラダンスや生まれ故郷の東和の「幡祭」「神楽」などを力強いタッチで描いた作品を収めている。震災前に描いた作品やエッセーも加えた。藤川さんは「多くの人に、県民が前に進もうとする姿を見てもらいたい。災害に負けてはいられない」と話す。
 油彩56点、デッサン6点、エッセー23編を収録した。102ページでA3変型判。税込み2000円。問い合わせは仙台市の創栄出版 電話022(267)5935へ。

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