東日本大震災

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28日から3代写真展 大火、水害...復興担った佐藤家の3代目100歳機に

 明治期から南相馬市原町区の基礎を築いた一家3代の歴史を、3代目の100歳の誕生日に合わせて紹介する写真展が28日から市中央図書館ギャラリーで開かれる。戸長だった先々代、町長を務めた先代が大火や水害からのマチの復興を担ってきた姿を、「3・11」から立ち直ろうとする今の市民に伝える。企画した市歴史専門調査員の二上英朗(ふたかみ・ひでろう)さん(60)は「原町の歴史を体現するようなファミリーヒストリーから、将来への勇気を得てほしい」と話している。
 二上さんが紹介するのは、明治12年に原町中心部を管轄する南新田役場の初代戸長を務めた佐藤純一郎、その次男で大正14年から昭和2年まで原町町長を務めた佐藤政蔵、その次女で大正2年生まれの片野桃子さんの三代にまつわる歴史。
 純一郎は明治の大火後、短期間で被災住民の仮住居を建て、生活資金の貸与制度も設けたとされる。政蔵は中心街の住民を悩ませていた水害を防止するため西原排水路を整備、相馬民謡を振興した文化人としても知られた。片野さん自身も原町で初のファッションショーを開くなど、町の歴史の1ページを担ってきた。
 二上さんはこれまで「南相馬の100年写真館」と題して野馬追、原町空襲、無線塔などをテーマに写真展を毎年開いてきた。片野さんとは文通などで30年来の交際があり、独自に調査してきた一家の歴史をテーマに10回目の締めくくりの写真展として開くことにした。タイトルは「桃子のはらまち百歳ものがたり」。展示する写真は約20点。純一郎が尽力した消防組の発祥期の写真、常磐線が開通して駅前に街並みができたころの写真、歴史の節目における佐藤家の写真などが、二上さんの調査成果の文章とともに並ぶ。
 片野さんは「(自分を含め家族のことを紹介されるのは)ちょっと気恥ずかしい。父は町のためには何でもしたが、私利私欲が無く貧乏だった。それを母が支えた」と思い起こした。ベッドで過ごす時間が多いが毎日、新聞を読むなど意識ははっきりしている。誕生日の29日に原町区本陣前の自宅で知事賀寿を受ける。
 写真展は28日午前中に展示作業を行う。5日まで。


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