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放射線 放射性物質 Q&A なぜ野生動物から放射性物質が検出されるのか

 東京電力福島第一原発事故以降、現在までイノシシなどの野生動物の肉から放射性物質が検出されていると聞きます。最近では家畜の肉からは検出されることはなくなっているのに、どうしてでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■土を飲み込むため濃縮 安易な自家消費控えて

 県の調査によると、野生動物の肉のうち、特にイノシシでは高い頻度で放射性セシウムが検出されています。
 イノシシは雑食性で、ドングリやミミズなどを土ごと飲み込んで食べることが知られています。ミミズには比較的放射性セシウムが濃縮しやすいことが考えられていますし、それに加えて表層に放射性セシウムが吸着した土を飲み込むことによってイノシシに放射性セシウムが濃縮されやすいのではないかと考えられます。
 現在、市販されている肉類や乳製品といった畜産品については検査体制が整っていますので、基準値を超える放射性セシウムが含まれるようなものが流通することは考えにくい状況です。しかし、イノシシ以外も熊やキジなどの野生動物から放射性セシウムが検出されています。野生動物については放射性セシウムが基準値を超えて検出されることがありますので、安易な自家消費は控えたほうがよいでしょう。
 最近では、多くの地方自治体で放射性物質の測定をしていますので、自分で狩猟したもの、あるいはもらった野生動物の肉が気になれば、実際に測定をされてみるのもよいと思います。
 その一方で、基準値を超える放射性セシウムを含む野生動物を何回か食べたとしても、それによる内部被ばく線量は限られています。その後に、このようなものを食べるのを控えるなどの配慮をすれば、内部被ばくの線量は十分に低減化できると考えられます。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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