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放射線 放射性物質 Q&A 低線量被ばくにCT検査、影響は

 子どもが頭の痛みを訴えたので病院に行ったところ、頭部のコンピューター断層撮影(CT)の検査を受けました。東京電力福島第一原発事故による低線量被ばくに加えて検査を受けても健康影響が出ないか心配です。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■疑問があれば目的や効果 医師、看護師に相談して

 CT検査は、エックス線を当てて体の横断面を撮影する検査で、普通の単純エックス線検査では詳しく分からないような病変を描出することができるため、医療の現場で幅広く用いられています。現在、日本は世界で最もCTが普及している国で、人口100万人当たりのCTは約90台と、米国や英国など他の先進諸国より圧倒的に高くなっています。
 撮影する部位によって異なりますが、頭部CT検査を1回すると、平均で3~4ミリシーベルト、つまり3000~4000マイクロシーベルト程度の外部被ばくをします。このように医療行為で被ばくすることを医療被ばくといいますが、これまでの研究結果によると、このレベルの線量を1回被ばくしたことによる健康影響は科学的に証明されていません。
 国際的な放射線防護の基準を作る国際放射線防護委員会(ICRP)は「医療被ばくによる線量の上限を定めるのは適切ではない」と勧告しています。なぜなら医療で放射線を利用することによる患者の利益が、被ばくによる不利益を上回ることを前提としているからです。
 その一方で放射線による検査や治療をする医師側が、その検査や治療を受ける人に本当に利益があるのかを熟慮する必要があることは当然です。今後、お子さんが放射線による検査や治療を受ける際、疑問があれば、目的や効果、どのくらいの線量を被ばくするかなどを医師や看護師に聞いてみるとよいでしょう。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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