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国が県民向け説明会 第一原発地下水放出 「できる限り早い時期」

 東京電力福島第一原発の汚染水問題で、経済産業省資源エネルギー庁は、原子炉建屋に流れ込む前の地下水を海洋放出する計画について、県民向け説明会を開く。同庁は地下水と汚染水の違いなど県民に十分な理解が得られていないとして、国としても説明する必要があると判断した。一方、東電は16日、2号地下貯水槽から漏れた汚染水が、当初推定の約120トンではなく、6000分の1の約20リットルと少量で、土壌への浸透はほとんどなかったとの見解を示した。
 説明会の開催は16日、内堀雅雄副知事の要望に対し、高原一郎長官が明らかにした。
 漁業関係者だけでなく、一般県民も対象とする方針で、県、県漁連などと調整する。時期は現時点で未定だが、資源エネルギー庁は「できる限り早い時期に説明したい」(原発事故収束対応室)としている。
 同庁を訪れた内堀副知事は高原長官に対し、(1)地下水の海洋放出計画について県民に分かりやすく、丁寧に説明すること(2)地下水バイパスについて国が責任を持って取り組むこと(3)廃炉の中長期ロードマップにおける汚染水全体の処理計画について必要な見直しを行い、対策に万全を期すこと-を求めた。
 これに対し、高原長官は「環境への影響や、地下水と汚染水の違いなど、(地元の)十分な理解が得られているとはいえない」との認識を示した。その上で「(海洋放出は)県民や関係者の理解を得ることが大前提だ。機会をもらって説明させてほしい」と述べた。
 会談終了後、内堀副知事は「地下水バイパスについては東電が一定の説明をしていたが、国の関わり方が薄い面があった」と指摘。県民への説明については「どういうやり方が一番、県民の皆さんの心に届くのか、しっかり(国や東電と)詰めていきたい」と語った。
 地下水の海洋放出をめぐっては、県漁連が今月13日に受け入れを協議したが、安全性や風評被害を懸念する声が相次ぎ、同意が得られなかった。
 地下水の流入抑制は汚染水対策の喫緊の課題で、茂木敏充経済産業相も14日の閣議後の記者会見で「国としても説明を尽くす」との意向を示していた。

※地下水の海洋放出計画
 東京電力福島第一原発では、地下水が原子炉建屋などに流れ込み、高濃度の放射性物質を含む水と混ざって一日400トンの汚染水が発生している。東電は地下水が建屋に流入する前に井戸でくみ上げる「地下水バイパス」を整備。放射性物質濃度が国の基準値以下であることを確認後、地下水を海に放出することで、一日100トン分の発生を減らすとしている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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