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「いわなの郷」に熱い思い 2年3カ月ぶり9日再オープン 避難の小野から通い準備 「にぎわい取り戻す」

9日の再オープンを前に準備を進める猪狩さん(前列右)と従業員

■川内の観光施設マネジャー 猪狩幸夫さん(63)

 川内村の自然を生かした観光施設「いわなの郷」が9日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後、約2年3カ月ぶりに再オープンする。「村再生の核になる施設に、もう1度にぎわいを取り戻したい」。施設マネジャーの猪狩幸夫さん(63)は従業員らと再開の準備に追われている。
 いわなの郷は約3ヘクタールの森の中に、沢水で養殖したイワナ10万匹の釣り堀や、塩焼きが目玉のレストラン幻魚亭、そば打ちや会合が可能な体験交流館、さらに宿泊できるコテージ5棟があった。福島第一原発から直線距離で20キロ圏のライン上にあった。原発事故後は数日間、富岡町から避難した町民を受け入れ、水や食料を提供したという。
 猪狩さんはJA職員を経て平成17年から施設管理に携わっていた。自宅は村内の旧警戒区域にあり、今は小野町の借り上げ住宅で暮らす。原発事故直後の5月からほぼ毎日施設に通った。再開する見通しもなかったが、イワナの餌付けや施設の維持に奔走した。不安や虚しさを感じながらも「必ず古里を復興させる」との強い思いが支えだった。
 国直轄の除染が終わり、県のモニタリングでイワナや沢水のいずれも放射性物質は未検出だった。「あっという間の2年。村復興の中心になる施設の社員として、自信と誇りを持って、いつものようにお客さんを迎えよう」。従業員に呼び掛けている。
 オープニングセレモニーは9日午前10時からだ。猪狩さんや遠藤雄幸村長らがテープカットを行う。コテージの一部を除きほぼ原発事故前と同じ営業態勢になる。問い合わせは、いわなの郷 電話0240(38)3511へ。

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