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放射線の影響否定 甲状腺がん診断確定12人に

平成23・24年度 県内実施対象市町村別2次検査結果(5月27日現在)

 東京電力福島第一原発事故を受けた県の県民健康管理調査の検討委員会は5日、福島市のコラッセふくしまで開かれた。2月の報告以降、18歳以下で甲状腺がんの診断が「確定」した人が9人増えて12人、「がんの疑い」が8人増えて15人になったとする結果が報告され、新たに就任した星北斗座長(県医師会常任理事)は会議後の記者会見で「現時点で、放射線の影響とは思えない」との見解を示した。
 星座長は、チェルノブイリ原発事故に起因するとみられる甲状腺がんが見つかったのは事故の4~5年後以降だったとして、「放射線の影響があるものだとは思っていない」と述べた。
 会見には調査主体の福島医大の鈴木真一教授が同席し「(甲状腺がんやその疑いが複数見つかっているのは)検査機器が高性能になり、検査対象も広いためではないか」との考えを示した。一方、「放射線とがんとの因果関係の知見を得るには、時間をかけて調査を継続し、結果を積み重ねていくことが大事」とも語った。
 会議では、1次検査で一定の大きさ以上のしこりが見つかり2次検査を受けた子どもの診断結果が報告された。平成23年度の検査で甲状腺がんと確定したのは7人、疑いは4人で、計11人の年齢は13~19歳。24年度は確定が5人、疑いが11人で、計16人は11~20歳だった。県は、24年度の1次検査実施者が23年度と比べ3倍以上に増えたことが、確定と疑いが増えた要因の一つとみている。

■23、24年度市町村別2次検査の結果公表

 検討委員会では、平成23、24両年度の市町村別の二次検査の結果が公表された。
 検査結果は【表】の通り。23年度は、東京電力福島第一原発周辺などの13市町村で二次検査が必要とされた205人のうち、166人が詳細検査を終えた。その結果、7市町村の11人が甲状腺がんと確定したか疑いがあるとされた。
 24年度は、中通りなどの13市町村の935人が二次検査の対象となった。検査を受けた255人のうち、4市の16人が甲状腺がんと確定したか疑いがあるとされた。

■66%が1ミリシーベルト未満 県民外部被ばく線量 事故から4カ月間

 検討委員会では、放射線業務従事者を除く県民41万1922人の原発事故から4カ月間の外部被ばく線量について、66%が平時の年間被ばく線量の上限とされる1ミリシーベルト未満だったとする推計結果が報告された。一ミリシーベルト未満の割合は前回(今年2月時点)とほぼ同じだった。
 市町村別の外部被ばく線量の推計結果は【表②】の通り。基本調査の問診票を基に推計している。除染業務従事者を含む全県の対象者は205万6994人で、3月31日時点の問診票の回答者数は48万1423人。このうち、87・4%に当たる42万543人分の推計を終えた。

 検討委員会では、基本調査の問診票の市町村別の回答状況も報告された。回答率が最も高かったのは浪江町の60%、最も低かったのは湯川村の12・1%だった。県平均は23・4%。


カテゴリー:福島第一原発事故

市町村別の外部被ばく線量の推計結果

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