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廃炉、国の責任明記を 県安全監視協 工程表改定案に意見書

 政府の廃炉対策推進会議が示した東京電力福島第一原発1~4号機の廃炉工程表の改定案に対し、県と関係市町村でつくる県廃炉安全監視協議会は、廃炉作業への国の責任と原発事故が収束していないことを明記するよう求める意見書をまとめた。18日、経済産業省資源エネルギー庁に提出した。協議会は、改定案では県民の安全・安心が十分に確保できないと判断。技術が確立されていない溶融燃料取り出しの詳細な見通しの明示や作業員の育成・確保なども要求した。
 改定案では、廃炉作業への国の関わりを「東電と政府は連携を図りながら(廃炉に向けた)取り組みを進めていく」としている。これに対し協議会は、確実で迅速な廃炉作業を国の責任で実現させるべきとして「事故は収束していないという認識の下、国が前面に立ち責任を持って進める」ことを明記するよう求めた。
 廃炉作業では、溶融燃料の取り出しや放射線量の高い原子炉建屋での作業など現時点で確立されていない技術が必要になる。改定案は廃炉の実現を十分に裏付ける内容でないとして、技術開発の現状や見通しを詳細に記載することを要求した。 県民の安心確保に向け、作業の危険性と安全対策、進捗(しんちょく)状況を分かりやすく情報提供することも求めた。作業の長期化に伴い、熟練作業員の減少が懸念されるため、人材の育成や被ばく管理の徹底なども意見書に盛り込んだ。
 11日に福島市で開かれた協議会の検討結果を、事務局の県が意見書に集約し、18日の県関係部長会議で了承した。
 部長会議で内堀雅雄副知事は、郷里に帰還した住民が再び避難することがないように「想定外のことも念頭に置いた対応が必要」と指摘。佐藤雄平知事は「工程表は廃炉に向けた基本になる。今後も必要なことを国に意見していく」と総括した。
 改定案では、溶融燃料の取り出し開始を最大1年半前倒しした。廃炉対策推進会議は協議会などの意見を踏まえ、今月中に工程表を改定する。資源エネルギー庁の原子力事故収束対応室は「意見書の中身を精査し、(改定案を)見直していく」としている。

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