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地下水放出責任持ち判断 賠償指針見直し柔軟対応 東電の広瀬社長インタビュー

地下水バイパスの今後の対応などを語る広瀬氏

 東京電力の広瀬直己社長は28日、福島民報社のインタビューに応じ、東電福島第一原発構内で増え続ける汚染水を減らす「地下水バイパス」計画について、地下水の海洋放出の判断は国に委ねず、東電の責任で決める問題との認識を強調した。文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が地元の意見を反映して指針を見直した場合は柔軟に対応する考えを示した。

 -地下水バイパスによる地下水の海洋放出に向けた対応はどうなっているのか。

 「漁業関係者をはじめ県民に地下水と汚染水の違いや、海洋放出の必要性を説明している。放出の責任の所在や、判断は誰がするのかを問われることがある。事業者として責任を果たし、判断もわれわれがすべき問題だ。しかし、東電がやると言っても、まだ信頼されていない。国と一緒に説明するなど理解を得ていく必要がある。今後の対応は国とも相談したい」

 -政府と東電などでつくる廃炉対策推進会議は福島第一原発1~4号機の廃炉に向けた工程表を改定した。国との役割分担は。

 「国の責任を工程表に明記するようにとの県の求めが反映された。東電は現場を担当する。一方、国は専門家を集め、英知を結集し、その成果を東電に提示する役割を担う。国際的な専門家チームを構成するためにも国の力が必要になる。今後、溶融燃料の取り出しや除染の技術を研究する国際廃炉研究開発機構などが発足する。予算を確保するのも国の仕事だ」

 -22日に福島市で開いた原子力損害賠償紛争審査会で住宅再建に必要な費用の賠償を検討する方針が示された。

 「指針の内容については申し上げる立場にない。審査会の委員が現場の声を聞き、実態を視察した結果、指針を見直すのだろう。東電としては見直した指針に基づいて賠償に取り組む。これまで通りに個々の事情にも対応したい」

 -福島第一原発5、6号機と第二原発1~4号機の廃炉は、いつになったら決断するのか。

 「いつも同じ回答になるが、今は未定だ。県民の全基廃炉の意向は承知している。原発は40年以上前から国のエネルギー政策の中で民間が携わってきた経緯がある。日本全体のエネルギーを考えなくてはならない。今は福島第一原発1~4号機の廃炉作業に懸命に取り組んでいる。それをやらずに、他の原子炉で廃炉作業を進めることはない」

 -信頼を取り戻す道のりは長い。

 「東電は県民と向き合っていないと言われるが、事故を起こしたことを反省している。皆さんの声を聞きながら、復興に取り組みたい」

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