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放射線 放射性物質 Q&A 県内の放射性物質の現状は

 東京電力福島第一原発事故から2年3カ月余りが経過しました。放射性物質の半減期を考慮すると、事故で放出された放射性物質は現在、どのような種類がどの程度の割合で県内に存在しているのでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■セシウム134は半分以下新たな飛散考えにくい
 
 原発事故で放出された放射性物質のうち、約9割が放射性ヨウ素で、残りの約1割が放射性セシウムでした。半減期が約8日間と短い放射性ヨウ素が現在検出されることはありません。
 一方、放射性セシウムは、セシウム134とセシウム137が放出され、原発事故当初、放出量は両者がほぼ同じか、ややセシウム134が多かったことが分かっています。
 半減期はセシウム137が約30年なのに対し、セシウム134は約2年であるため、事故から2年以上が経過した現在では、セシウム134は半分以下に減少し、それに比べてセシウム137はあまり減少していません。
 昨年12月、長崎大が川内村の土壌を分析した結果によると、セシウム134は、セシウム137の濃度の6割弱まで減少していました。時間が経過した現在では、さらにセシウム134の比率が低くなっていると考えられます。
 セシウム134とセシウム137の濃度の比率は、川内村のどの地域で採取した土壌でもほぼ同じでした。これは、どの地域でも原発事故当初に放出された放射性セシウムが同じように存在していることを示しています。つまり、事故後に時間が経過してから新たに原発から放出された放射性セシウムはほぼないということです。現在、県内で検出されている放射線は、そのほとんどが事故当初に放出された放射性セシウムが土壌や樹木、建物の壁などに吸着し、そこから出ているものです。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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