東日本大震災

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食材半分で測定可能に 県民向け食品放射性物質検査

 県は、県民向けの食品放射性物質検査で、使用する食材の量が従来の半分で検査可能なシステムを開発、7月から本格的に導入する。これまで1回の検査で食材1キロ(1リットル)が必要だったが、半分の0・5キロで済み、利用者の利便性が向上する。7月末までに県内全市町村に配置している520台の測定器全てを新技術に更新する。
 測定器はシンチレーション検出器と呼ばれる簡易型で、市町村は県や消費者庁、日赤から貸与、贈呈を受け市役所や役場、公民館などに設置している。市民らが家庭で育てた野菜、海や河川で捕った魚、井戸水などを無料で測定し、放射性セシウムが食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)以下かどうかを調べている。これまでのシステムでは放射性物質を正確に検出するには検体として1キロが必要だった。
 県は昨年12月、測定器の製造業者7社にシステムの改善を依頼。食材から発する放射線の数によって放射性物質を算出する実験を繰り返し、現在の測定器内のソフトウエアを更新することで測定精度を高めることに成功した。既に更新を終えた自治体もある。検体量の減少で検査時間が数分程度延びる可能性もあるが、ほぼ従来通りの20~30分で結果が分かるという。
 ただ、新システムでも従来の検査同様、食材に含まれる放射性物質を均一に検出するため、検体を細かく解体する必要がある。野菜などは検査後に破棄せざるを得ないという。検体1キロを準備し、解体することも利用者の負担となっていた。県消費生活課は「現在の検出器を活用した場合、0・5キロより少なくするのは困難。ただ、利便性が高まることにより利用者が増え、県民の放射性物質への不安の払拭(ふっしょく)につながる」としている。
 県によると、平成24年度の検査は19万6817件で、1日当たり540件程度の利用があった。

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