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今を生きる 復興、命の尊さ絵で訴え 福島13日から画業25周年展

展示作品の準備に追われる宮本さん

■双葉から飯坂に避難 宮本豊蔵さん 60

 「ふるさとの復興と命の尊さを作品を通じて訴えていきたい」。東京電力福島第一原発事故で双葉町から避難し、福島市飯坂町の借り上げ住宅で生活を送る画家の宮本豊蔵さん(60)=本名・健三=は13日から21日まで、福島市の県文化センターで画業25周年を記念した個展を開く。
 宮本さんはいわき市平で生まれ、少年時代は警察官だった父・豊さん=故人=の転勤で福島市や会津若松市など県内を転々とした。保原高を卒業し、東京の専門学校に進学。画家を志し、35歳の時に初の個展を東京・銀座で開き、画業一筋で生きていくことを決意した。海外や東京、横浜など慣れ親しんだ土地での創作も考えたが、豊さんが定年退職したのを機に居を構えた双葉町を創作活動の拠点に定めた。国内をはじめパリやスペインなど訪れた土地の風景を精力的に描く日々だった。
 海の見えるのどかなところだと感じながら家族と共に充実した生活を送っていたが、東日本大震災と原発事故により、原発から5キロにある自宅からの避難を強いられた。
 川俣町の体育館を経て妻の実家のある千葉県流山市で1年半余りを過ごした。「画家としての節目を形あるもので残したい」。若いころから思い描いていた夢を避難生活の中でも忘れることはなかった。86歳を迎える母を介護しながらの妻と3人での生活は肉体的にも精神的にも厳しい。それでも「復興への情熱を作品に込めた」と自らを奮い立たせながら描いた作品を含む100点近くの展示準備に追われる日々だ。
   ◇    ◇
 個展は入場無料で時間は午前9時半から午後7時(最終入場は午後6時半)まで。問い合わせは実行委員会事務局 電話024(542)2088へ。

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