東日本大震災

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両陛下ご来県 飯舘の工場など居住制限区域を初視察

出迎えた住民に笑顔で応えられる天皇、皇后両陛下=22日午後1時50分ごろ、川俣町の飯舘村合同仮設小

 天皇、皇后両陛下は22日、東京電力福島第一原発事故で全村避難した飯舘村の居住制限区域や風評被害に苦しむ果樹農家を視察するため、2日間の日程で来県された。初日は同村の居住制限区域で操業を続けている精密部品工場と飯舘村が川俣町に設けた村合同仮設小を訪問した。従業員や学校関係者を激励し、被災地の産業復興と教育環境の充実を願った。両陛下の来県は東日本大震災が発生した平成23年から3年連続で、避難区域内に入ったのは初めて。
 両陛下は居住制限区域内にある菊池製作所福島工場で、放射線量の強さを映像化するガンマカメラや、上空からの放射線量測定のため開発中のヘリコプターを視察された。予定時間がオーバーするまで次々に質問していた。
 菊池功社長(70)によると、両陛下は除染に強い関心を示された。「村が早く元の姿に戻るように祈っています」と励ましたという。
 両陛下は飯舘村の草野、飯樋、臼石3校の合同小で菅野典雄村長と八巻義徳村教育長らから、児童206人の通学状況などについて説明を受けられた。
 福島市など遠方から通う子どもが多いことを知った両陛下は「一人一人に寄り添ってください」と、お言葉を掛けられた。
 全村避難では若い世代が都市部の借り上げ住宅へ、高齢世代が仮設住宅へ移った。大家族の多かった1700世帯は3100世帯に分かれた。菅野村長が、こうした実態を報告すると、皇后さまはとても驚いた様子だったという。両陛下は22日に2回、同小を訪問され、最初の到着時には川俣町と飯舘村の住民約500人が出迎えた。天皇陛下はシャツにスラックス、皇后さまはジャケット姿で、小雨交じりの天候にも穏やかな表情を見せられた。
 宿泊先となった福島市の穴原温泉・吉川屋では、福島牛や南郷トマトなどの県産食材を使ったメニューを食べられた。
 23日は原発事故による風評被害に苦しむ桑折町のモモ農家を訪問される。
 両陛下は平成23年5月に福島、相馬両市の避難所を慰問。24年10月には川内村を訪れ、除染作業を視察された。

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