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甲状腺がん診断確定18人に 原発事故の影響否定 検査評価部会設置へ

 東京電力福島第一原発事故を受けた県の県民健康管理調査の検討委員会は20日、福島市のグランパークホテルエクセル福島恵比寿で開かれた。前回6月の報告以降、東日本大震災当時に18歳以下で、甲状腺がんの診断が「確定」した人が6人増え18人、「がんの疑い」が10人増えて25人になったとする結果が報告された。
 検査年度別の内訳は【図】の通り。平成23年度検査で甲状腺がんと確定したのは9人、疑いが4人、24年度検査では、確定が9人、疑いが21人となった。星北斗座長(県医師会常任理事)は会議後の記者会見で「現時点で、原発事故による放射線の影響とは考えにくい」との見解をあらためて示した。
 「確定」「がんの疑い」と診断された計43人の年齢層(二次検査時点)は8歳が一人、11歳が一人で、残りは13~21歳だった。放射線の影響を受けやすいとされる8歳以下はほとんどいなかった。会議で福島医大の鈴木真一教授は「がんの状態から2、3年以内にできたものではない」と述べ、原発事故との関連に否定的な見解を示した。
 甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約36万人が対象。平成23年度は、一次検査が確定した約4万1千人のうち、二次検査の対象となったのは214人。24年度は約13万5千人の一次検査が確定し、二次検査の対象は953人だった。

■23、24年度市町村別2次検査結果を公表

 検討委員会では、前回に続き、平成23、24両年度の甲状腺検査の実施対象市町村別の二次検査結果を公表した。
 検査結果は【表(1)】の通り。23年度は原発周辺などの13市町村の4万1296人を一次検査した。一次検査で、二次検査が必要とされる「B」「C」と判定されたのは214人で、このうち174人が詳細検査を終了。8市町村の13人が甲状腺がんの診断が「確定」または「がんの疑い」とされた。
 24年度は、中通りなどの13市町村の13万5586人が一次検査を受け、953人が二次検査の対象となった。二次検査の受検者のうち、7市村の30人が甲状腺がんの診断が「確定」または「がんの疑い」とされた。

■検査評価部会設置へ 有識者招き外部から検証

 県民健康管理調査検討委員会は「甲状腺検査評価部会(仮称)」を設置する。甲状腺検査への県民の関心が高く、検討委員会でも主要な議題になっており、委員以外の有識者を招聘(しょうへい)して、専門的な見地から意見を求める。検討委で設置案を了承した。
 星北斗座長はじめ、現委員5人に、甲状腺と疫学の専門家各2人を加え、9人態勢とする方針。第三者の立場から個別の症例を検証するほか、今後の検査についての意見をまとめ、県や福島医大に提案する。
 11月開催予定の次回会議までに部会を開き、専門家の選考などを進める。星座長は「長期間にわたり検査が続くので、検査態勢を外部から検証する必要がある」と話した。

カテゴリー:福島第一原発事故

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