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国責任でALPS増設 経産相、来月解決策を公表 第一原発汚染水対策

 東京電力福島第一原発の汚染水流出問題を受け、茂木敏充経済産業相は28日、くみ上げた汚染水から約60種の放射性物質を取り除くことができる「多核種除去設備(ALPS)」の増設を国の責任で進める考えを明らかにした。佐藤雄平知事の申し入れに答えた。9月に汚染水問題の抜本解決に向けた実施計画を公表すると表明した。一方、佐藤知事は「国家の非常事態だ」と強く迫り、新たな汚染水対策の体制構築や財政措置など6項目を求めた。
 ALPSは現在、構内に3系統設置されている。全系統が稼働すれば1日当たり750トンの汚染水を処理する能力がある。福島第一原発構内に貯蔵されている汚染水は約34万トンに及ぶほか、原子炉建屋に地下水が流入し、1日当たり400トンずつ増えている。このため、原子力規制委員会は「汚染水漏れの危険性を低減するため、処理を加速させる必要がある」として、ALPSの増設を検討するよう東電に求めていた。
 茂木経産相が示した実施計画は、汚染水の発生と海洋流出を抜本的に防ぐための対策とスケジュールが中心となる。建屋近くの井戸からの地下水くみ上げ、港湾内で水の流れを遮断する「海側遮水壁」と建屋を取り囲むように地中を凍らせる「凍土遮水壁」の設置などが盛り込まれるとみられる。
 経産省で佐藤知事の申し入れを受けた茂木経産相は「率直に言って、この(汚染水)問題は東電任せで、モグラたたき的な状況が続いてきた。きちんとした対策を立てないといけない」と述べ、これまでの対応の不備を認めた。その上で「9月のなるべく早い時期に実施計画をまとめたい。ALPSの増設が必要ならば国が責任を持つ」などとして、国が前面に立って取り組む姿勢を強調した。ただ、増設に伴う財政支援の内容や時期には言及しなかった。

■知事原因究明求める

 佐藤知事は茂木経産相に対し、地上タンクからの汚染水漏えい原因の究明なども求めた。
 佐藤知事は「こうしている間も汚染水が海に流れ出ている。一分一秒が極めて大事だ」と指摘。茂木経産相が取り組みを急ぐ考えを重ねて示すと、佐藤知事は「対策のスケジュールを明示することが、県民の安心や帰還につながる」と一刻も早い実行を促した。


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