東日本大震災

  • Check

作者の小川さん町に寄贈 津波で流失後に発見された新地の版画

加藤町長に版画を寄贈した小川さん(右)

 新地町で東日本大震災の津波により流失した後に発見された版画が27日、町に贈られた。
 版画の作者である女子美術大名誉教授で同大付属高・中校長(東京都)の小川正明さん(65)らが町役場を訪ね、加藤憲郎町長に渡した。「震災の記憶を後世に伝えていってほしい」として、泥の跡や傷痕を残す保存加工を施した版画を贈った。町は役場内に展示し、震災の教訓を示す資料として活用する。
 版画は小川さんが東京の池袋周辺を描いた作品で縦36センチ、横50センチの大きさ。町内の釣師地区にあり、津波で損壊した旅館「朝日館」に飾られていた。
 作品展開催など同町出身の画家斎藤研さん(同大名誉教授)らとの交流を縁に、旅館を経営していた村上哲夫さん・美保子さん夫婦が購入した作品の1つ。震災から2週間ほど後に哲夫さんが津波被災地で見つけ出し、斎藤さんを通して小川さんに託した。
 小川さんは「津波のすさまじさを語り継いでいく貴重な資料になると思う」と述べた。
 村上さん夫婦は「版画は『みんな頑張れ』という気持ちで津波を乗り越え戻ってきてくれたと思う。元気がなくなった時は見に行くようにしたい」と話している。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧