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「悔しさをパワーに」 震災・原発事故後初参加の双葉町 市町村対抗県軟式野球

古里復興の願いを胸に、町旗を掲げて入場行進する石沢主将ら双葉町のメンバー

 「出場できなかった悔しさをパワーに変える」。7日、福島市のあづま球場で開幕した第7回市町村対抗県軟式野球大会の開会式には、東京電力福島第一原発事故の影響で出場を断念していた双葉町の選手が3年ぶりに姿を見せた。避難生活が続く中、町民の復興への願いを背負って試合に臨む。原発事故後、初めて59市町村全てが出場を果たした「オール福島」の今大会に、各チームの選手らは「古里に元気を届ける」と全力プレーを誓った。
 「また、あづま球場でプレーしたいとずっと願ってきた」。石沢拓也主将(22)ら双葉町の選手は開会式の入場行進で万感の思いでグラウンドの土を踏み締めた。
 町は原発事故後、避難を余儀なくされたため、チーム編成ができず、2大会連続で出場を見送った。昨年の大会は県内で唯一の不出場だった。「自分たちだけ参加できない悔しさをメンバーはずっと抱えてきた」。石沢主将は振り返る。
 3年ぶりの出場に向けた動きが出たのは、今年の夏ごろだった。若手選手の一人が「今年は出場できないか」と切り出した。町の名誉を懸け、仲間と野球をしたいとの思いが選手の間で一気に広がったという。
 チームが復活すること自体に大きな意義があると考え、選手が主体となったチームづくりが始まった。「町のために一緒にプレーしよう」。互いに声を掛け合い、選手16人、監督・コーチ2人が名を連ねた。
 ただ、首都圏など県外に避難している選手もおり、開幕前に全体練習できたのは2回だけ。選手全員がそろうことは1度もなかった。練習不足は否めないが、まずは1勝を目指す。
 加藤秀樹監督(43)は「全力で挑む姿を町民に見てもらいたい」と意気込む。自分たちの頑張りが町の復興につながると信じている。

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