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生態系影響最小限に 中間貯蔵施設候補地 環境省が大熊と楢葉で基本方針

 東京電力福島第一原発事故に伴う環境省の中間貯蔵施設環境保全対策検討会は24日、東京都内で開かれ、建設候補地がある大熊、楢葉両町の保全対策の基本方針をまとめた。施設の造成などで生態系の一部が消失、変化する可能性があると指摘。影響を極力抑えるため施設を集約して配置するなどの対策が必要と結論づけた。
 両町の基本方針の要旨は【表】の通り。環境省の現地調査では、大熊町内では「レッドデータブックふくしま」で希少種に分類されているカヤネズミ、環境省の第4次レッドリストで準絶滅危惧種のオオタカなどの生息を確認。保護の観点から、町の既存施設などを有効活用し、造成などによって消失、変化する生息地の面積を最小化するなどの保全対策を講じるとした。
 楢葉町内でもカヤネズミのほか「レッドデータブックふくしま」で準絶滅危惧種になっているノスリなどが生息していた。さらに、海岸沿いの山地、湿潤な傾斜地などで認められる動植物が混在していた。このため、楢葉町特有の生態系の多様さを保全できる施設配置を検討する必要があるとした。
 同省は大熊町に6カ所、楢葉町に1カ所、双葉町に2カ所の中間貯蔵施設の整備を予定している。双葉町はまだ現地調査を受け入れていないため、今回の方針には盛り込まれなかった。今後、双葉町の調査が可能になった段階で、あらためて方針をまとめる。
 検討会では、大熊町で1カ所に集中して施設を建設したと想定した場合、減容化(焼却)施設からのセシウムの放出量は毎時20万ベクレルになるとの予測も示された。また、汚染土壌などの運搬トラックが同じ道路を1日130台通ると、周辺の大気中の二酸化窒素が環境基準の約2~約3倍に増加すると推計した。
 ただ中間貯蔵施設は実際の設置規模や場所が決まっておらず特に厳しい条件を設け試算した。環境省は「環境への影響がないよう、試算結果を具体的な整備計画に生かす」(中間貯蔵施設チーム)としている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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