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「放射線」克服課題 復興庁年次報告骨子案 帰還見通し立たず

モデル事業などが示された復興推進委員会であいさつする根本氏(中央)

 復興庁は25日、東日本大震災からの復興状況をまとめた年次報告の骨子案を、都内で開かれた復興推進委員会に示した。地震や津波による被害の復旧・復興の取り組みは相当程度進んだとしながらも、東京電力福島第一原発事故による環境汚染や健康不安を克服するといった課題があると指摘している。11月にも報告を閣議決定する方針。
 骨子案では、避難指示区域からの避難者数は17日現在、約8万1千人とした。除染や社会基盤復旧などの帰還に向けた取り組みが行われているが、帰還の見通しを持つには至っていないとした。
 公共の社会基盤については、6月末時点で被災地の道路や河川堤防の復旧率が99%に達するなど、応急的な復旧から本格的な復興の段階へ移行したと評価している。
 社会基盤の復旧率はこのほか、下水道が96%、鉄道が89%、上水道が87%など。一方、海岸堤防や海岸防災林は、地元自治体との調整や用地確保の難航が要因となり、着工率が50%未満にとどまっている。
 災害公営住宅の着工は、必要戸数の52%に当たる1万1483戸。津波被害を受けた住宅地を高台に移転する集団移転事業は、全334地区で国の同意を得て、うち36%で宅地造成工事に着手した。
 委員会では、被災地のNPO法人などから公募した「新しい東北」先導モデル事業の選定も進めた。委員の意見を踏まえ、月内にも子どもの遊び場確保などのソフト事業約60事業を決定する。
 委員会では、根本匠復興相(衆院本県2区)が「復興の加速化に取り組み、新しい東北の実現へ全力を尽くす」とあいさつ。討議では、内堀雅雄副知事が福島第一原発の汚染水問題に触れ、原発事故の収束と原子力災害からの復興が日本の最重要課題だと全国民に共有してもらうことが必要だと訴えた。
 内堀副知事はまた、子ども・被災者支援法の基本方針案に関連し、健康管理や医療の確保などの支援策の充実と確実な財源措置を政府に求めた。

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