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大熊、楢葉に各5カ所 中間貯蔵施設 環境省が基本方針

 東京電力福島第一原発事故に伴う除染で出た汚染土壌などを搬入する中間貯蔵施設の建設をめぐり、環境省は27日、東京都内で安全対策検討会を開き、施設の配置などの基本方針を示し、了承された。建設候補地がある大熊、楢葉両町に貯蔵施設をそれぞれ5カ所設ける。同省が維持管理に責任を持つことも盛り込んだ。ただ、具体的な設置場所の案は委員にしか公表しなかった。同省は今後、専門家の意見を踏まえて施設の詳細を取りまとめ、近く両町に説明する。
 環境省が中間貯蔵施設の候補地としているのは大熊町が6地域、楢葉町が1地域。基本方針では、大熊、楢葉両町とも、候補地のいずれかに放射性物質が1キロ当たり8000ベクレル以下の土壌などを貯蔵する「Ⅰ型」と、8000ベクレル超~10万ベクレル以下を運ぶ「Ⅱ型」を2カ所ずつ設置する。この他に、10万ベクレル超の廃棄物を貯蔵する施設を各1カ所ずつ設ける。
 草木などを焼却して体積を減らす減容化施設も両町に1カ所ずつ置く。
 地下は「大年寺層」と呼ばれる固い泥岩層で、海側から順にⅠ型、Ⅱ型、廃棄物貯蔵施設とする。津波対策として海側に防潮堤をつくる。10万ベクレル超の廃棄物貯蔵施設は、東日本大震災で発生した最大22.5メートルの津波による浸水を避けるため高台に設置する。
 地震対策では、震度6弱でも機能が維持できるように設計する。環境省はボーリング調査などの結果、両町での建設は可能としている。
 両町の貯蔵施設周辺には、受け入れ・分別施設、廃棄物の上に土を盛るための覆土材料保管所、管理棟を設ける。受け入れ施設は交通の便が良い主要道路の周辺になるとみられる。管理棟は施設周囲を見渡せる高台とし、既存施設の活用も検討している。大熊町の場合、管理棟の設置場所として海岸沿いの大熊東工業団地が候補に挙がっている。
 この他、住民の不安を解消するため、放射線のモニタリングや情報公開用の施設も設置する。貯蔵施設の箇所数は土壌の搬入量に応じて増減する可能性がある。
 設置場所案について環境省は「地元に大きな影響を及ぼす」として公表を見送った。検討会終了後、井上信治環境副大臣は記者団に「今回の提示はイメージで、具体的にはこれから決める」と述べた。

■中間貯蔵施設設置基本方針のポイント
・大熊、楢葉両町にそれぞれ貯蔵施設5カ所
・貯蔵施設は搬入する土壌などの放射性物質濃度別に設ける
・両町の貯蔵施設周辺には減容化施設、受け入れ施設、覆土材料保管所、管理棟、情報公開センター、研究施設などを合わせて整備する
・津波に備え高さ10メートル超の防潮堤を設置
・10万ベクレル超の放射性廃棄物を運ぶ貯蔵施設は高台に設置する

カテゴリー:福島第一原発事故

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