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多核種除去設備が停止 第一原発で1日持たず

 東京電力は28日、福島第一原発で試運転を再開したばかりの新たな汚染水処理設備「多核種除去設備(ALPS)」で不具合が発生し、汚染水の処理を停止したと発表した。27日未明に試運転を始めて約22時間半後に停止。再開のめどは立っておらず、東電が原因を調べている。
 ALPSは汚染水から62種類の放射性物質を取り除くことができるため、政府や東電は汚染水対策の柱の一つに位置付けている。本格稼働に向け中断していた試運転を再開したが、早くもつまずいた。
 東電によると、不具合があったのは3系統のうち、27日午前零時すぎに試運転を再開していた1系統。アルファ線を出す放射性物質を取り除くための液体を排出する前処理設備のタンクで、同日午後10時40分ごろ、薬品による放射性物質の除去に伴い発生する泥の排出量が通常よりも大幅に少なくなり、運転を停止した。
 ポンプに異常は確認されず、東電は配管が何らかの原因で詰まったとみている。今後、不具合があった付近のタンク内をカメラで詳しく調べる方針。試運転再開から停止するまでに処理した汚染水は約100トンという。

※多核種除去設備(ALPS)
 東京電力福島第一原発で稼働する既存の汚染水処理設備は主に放射性セシウムしか除去できないため、新設備として開発された。62種類の放射性物質を除去できるが、水に近い性質のトリチウムは取り除くことができない。第一原発では汚染水が1日約400トン増えており、タンクを増設するなどで対応している。政府や東電は、増加量を上回るペースで処理して、構内にたまる大量の汚染水を浄化することを対策の大きな柱の一つとしており、ALPSの増設やより高性能な設備の開発を計画している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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