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基準超え6カ所 あふれた雨水にストロンチウム 第一原発せき

 東京電力は21日、福島第一原発で20日の大雨に伴い地上タンク群を囲む「せき」から雨水があふれた問題で、6カ所の水から排出基準(1リットル当たり10ベクレル)を超えるストロンチウム90が含まれていたと発表した。最高値は「H2南」と呼ばれるタンク群で、排出基準の約70倍に当たる1リットル当たり710ベクレルが検出された。せきからあふれた水から検出された放射性物質の濃度としてはこれまでで最も高い。
 東電によると、排出基準を超えた6カ所のうち、4カ所の水は原発外に放出する際の法定基準の30ベクレルも超えていた。東電は「一部は地中に染み込んだが、せきの外側の盛り土で排水溝への流れ込みは防いでおり、海へ流出した可能性は低い」と説明している。
 今回のあふれ出しは降雨量がポンプ容量を上回り、タンクへの移送が間に合わなかったのが原因。台風26号の雨水もせき内に残っていた。台風26号の際と同様に、事前に決めていた手順を省いてせきから直接排出したほか、使用をやめていた地下貯水槽へも移送した。
 原子力規制委員会はせきにたまった水をいったん雨水貯蔵タンクなどに移した上で測定し、セシウム134が一リットル当たり15ベクレル、セシウム137が25ベクレル、ストロンチウム90が10ベクレルをそれぞれ下回るなどした場合にせき外への排出を認めている。
 東電は20日にあふれたせきの数を12カ所と発表していたが、「H1東」と呼ばれるタンク群では漏えいがなかったとして11カ所に修正した。11カ所のタンク群は【図】の通り。
 今月末には新たな台風の接近が予想され、東電は近く、従来の5~8倍に当たる毎時60トンの移送容量があるポンプを30台追加するなど対策を急ぐ。
   ◇  ◇
 せきからあふれた水から排水基準を上回る放射性物質濃度が検出されたのを受け、県は21日、東京電力福島第一原発の南放水口付近(排水溝の出口近く)で緊急モニタリングを実施。海水約45リットルを採取した。結果は23日に判明する見込み。
 県廃炉安全監視協議会は22日、福島第一原発を視察する。水があふれたせきなどを見て、台風への対応の徹底などを求める。

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