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「住民生活支えたい」 夫、知人も協力存続活動実る 原発事故で休止、28日から福島で業務

郵便局の内装準備をする佐野さん(手前)と大谷さん

■飯舘の比曽簡易郵便局長 佐野くに子さん(66)

 東京電力福島第一原発事故で営業休止となっている飯舘村長泥の比曽(ひそ)簡易郵便局は28日、多くの村民が避難生活を送る福島市の松川第2仮設住宅で業務を再開する。東日本大震災後、休止している県内7簡易局のうち、再開するのは初めて。「住民の生活を支えたい」。自身も同仮設住宅に避難する局長の佐野くに子さんは語った。
 比曽簡易局は昭和40年ごろに開局した。佐野さんは当初から業務に携わった。震災と原発事故による全村避難に伴って業務を休止せざるを得なかった。「むなしい気持ちだった。いつか、必ず村民のために郵便の仕事をしたい」。佐野さんは再開を模索してきた。
 道のりは険しかった。震災後に契約先の日本郵便から契約解除を打診されるなど、存続の危機にひんした。村を挙げた存続活動などが実った。
 「新局舎」は仮設住宅の敷地内に設けた1棟のプレハブ。村内で板金業を営んでいた夫の太さん(63)が内装作業を手伝ってくれた。
 心強い味方が後押しした。同村小宮地区で小宮簡易局の業務をしていた大谷恵美子さん(65)だ。村からプレハブを借り、局舎として使用する予定だった。しかし、佐野さんに優先的に回してくれた。
 11月1日に年賀はがきが発売される。佐野さんは「また大勢の村の人たちに利用してほしい」。正面入り口に帰村への願いを込め、村で使っていた「比曽簡易郵便局」の看板を掲げた。

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