東日本大震災

  • Check

復興へ県民にエール 文化勲章受賞の岩崎俊一さん 再生エネ産業などに期待

文化勲章受章が決まり、ハードディスクを手に思いを語る岩崎さん=仙台市・東北工業大

 文化勲章を受章する福島市出身で東北工業大理事長の岩崎俊一さんは25日、仙台市の同大で記者会見し、福島民報社などの質問に答えた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興に向かう県民にエールを送るとともに、県が取り組む再生可能エネルギーや医療関連産業の振興に期待を寄せた。
 会見での主なやりとりは次の通り。
 -生い立ちを振り返ってほしい。
 「父が郡山市出身、母が三春町出身で、国鉄職員の父が福島市に勤務している時に生まれた。1、2歳の時に秋田県に引っ越したが、両親の親戚が県内に多く住んでいる。福島は自分の古里だ」
 -本県は震災と原発事故で被災した。
 「県民よ、頑張れと言いたい。私もみんなと手を取り合い、頑張ろうと思う」
 -県は再生可能エネルギーと医療関連産業の育成に力を入れている。
 「技術開発とは、従来の製品より大きさが1000分の1になっても性能が1000倍に向上したものを作ることだ。目標に向けて最初から思い通りに進むものではないが、地道に研究を続ければ結果はついてくる。『情報』『生命科学』『エネルギー』が新たな文明を築くキーワードだと考える。文明を支えるような研究成果を期待している」
 -今後の抱負を聞かせてほしい。
 「自分の研究が生活をより良くしていることは研究者冥利(みょうり)に尽きる。協力してくれた多くの人々と一緒に喜びたい。今後のことは次の世代に考えてもらう。それぞれの世代が責任を果たすことで、研究は発展する」

■県内で講演など縁深く 岩崎さん
 岩崎さんは平成22年12月、郡山市の日大工学部で開かれた日大工学部学術研究報告会で、「垂直磁気記録の開拓と実現」のテーマで特別講演を行っている。元日大工学部教授の阿曽弘具さん(67)=仙台市=が、東北大工学部時代に岩崎さんの教え子だった縁などから招いた。
 阿曽さんは「講演では、学生相手に垂直磁気記録の開発について話していただいた。受賞は功績が認められたということで喜ばしい。おめでとうございます」とコメントした。
 岩崎さんの母・トシさんは三春町出身、父・長治さんは郡山市西田町出身。弟の宏さん(80)=千葉市=は県外在住の三春町出身者らで組織している「三春舞鶴会」の幹事長を務めている。

■知事「県民の誇り」
 岩崎さんの文化勲章受章を受けて、佐藤雄平知事は「県民にとって誇りとなる栄誉。先生の長年にわたる研究活動と学術の発展を希求する真摯(しんし)な姿勢に深く敬意を表します」とコメントした。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧