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全袋基準下回る 旧警戒区域・都路で初の収穫コメ検査

旧警戒区域で収穫したコメの検査作業を見守る坪井さん(右)

 東京電力福島第一原発から半径20キロ圏の旧警戒区域で出荷用としては初めて、田村市都路町で収穫されたコメの放射性物質の全袋検査が27日、同市の検査場で行われた。検査した93袋(1袋30キロ)全てが食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回った。旧警戒区域で取れたコメが原発事故発生後に初めて販売される。
 生産したのは同市都路町の農業坪井久夫さん(63)。避難指示解除準備区域にある地元の水田で、3年ぶりに作付けした。今月に収穫したコメのうち、事故発生前からのなじみ客らに販売する「ひとめぼれ」など3品種を持ち込んだ。大半が検査機の検出限界値の9ベクレル未満と基準値を大幅に下回り、「ようやく、ほっとした」と胸をなで下ろした。
 坪井さんは「自分のコメが基準値を超えれば、来年作付けを再開する人の迷惑になる」と感じていた。最後の1袋が検査を通るのを見届け、「20キロ圏内でも安全なコメを作れることを証明できた。胸を張って、さらに数値の低い、おいしいコメを消費者に届ける」と決意を新たにしていた。
 市によると、同市都路町の旧警戒区域では来年、新たに10戸程度が再開する見通し。坪井さんは「後に続く農家が増えてほしい」と地域の農業再生に期待していた。

カテゴリー:福島第一原発事故

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