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大信に待望の工房 決意胸に開始式 「地元に溶け込みたい」

窯の前に立つ(右から)山田さん、夏希さん、汰一君、苗美さん、カツ子さん

■大堀相馬焼窯元 いかりや商店 山田慎一さん(43) 

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で浪江町から避難し、白河市大信の堂前業務用団地に白河工房開設の準備を進めていた浪江町・大堀相馬焼窯元のいかりや(錨屋)商店は30日、同地で操業を始めた。
 開始式が行われ、店主の山田慎一さん(43)が「皆さんに支えられ、工房を開くことができた。1日も早く地元に溶け込みたい」とあいさつ。鈴木進一郎白河市副市長、若月芳則浪江町議が祝辞を贈った。山田さんと小野和彦県県南地方振興局長ら来賓がテープカットし開業を祝った。
 白河工房はプレハブ建て2棟で、合計164平方メートルの広さ。窯を置く作業所や製品を並べる販売コーナーなどからなる。山田さんが浪江町を通じて仮設施設整備事業を申請、中小企業基盤整備機構が整備した工房を町を通じて5年間借り受ける形を取る。
 山田さんは家族と一緒に現在白河市で避難生活を送っている。大堀相馬焼の工房開設のため、相談に訪れた県県南地方振興局や白河市役所で温かく応じてもらえたことや、白河一小に転校してきた長男の汰一君(11)や長女の夏希さん(8つ)が白河での生活になじんできたことを踏まえ、昨年11月に白河市で工房を開設することを決断した。
 「大信の風景は古里大堀の風景によく似ている。自分の窯を持つのは2年8カ月ぶり。少しずつなじんでいきたい」と山田さん。この日のために焼き上げた相馬焼を前に、妻苗美さん(40)、母カツ子さん(67)、2人の子どもたちと共に新天地での再スタートに決意を込めた。
 工房は不定休。営業時間などは今後決めるという。問い合わせはいかりや商店 電話0248(22)5080へ。

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