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県内1605人に 避難長期化 直接死上回る

表(上)

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故による避難などが要因で亡くなったとして、県内の市町村が震災関連死と認定した死者数が1605人となり、地震や津波による直接死1603人を上回ったことが17日、分かった。避難の長期化が背景にあり、早期帰還や災害公営住宅の整備など避難者の生活再建が急務となっている。原発事故と死亡の因果関係の証明が難しくなっており、市町村からは「原発事故関連死」として新たな認定制度を求める声も上がっている。

■新制度創設求める声も
 県内各市町村が認定した震災関連死と直接死は【表(上)】の通り。関連死が最も多いのは南相馬市の437人で、浪江町309人、富岡町202人と続く。
 本県、岩手、宮城の被災3県の関連死の比較は【表(下)】の通り。東日本大震災に伴う死者数のうち、関連死が占める割合は岩手、宮城両県が各8%なのに対し、本県は50%と突出して高い。
 復興庁が今年3月にまとめた分析結果によると、原発事故から一年以上経過した後に死亡した本県の関連死の原因別では「避難所などにおける生活の肉体・精神的疲労」が約5割、「移動中の肉体・精神的疲労」が約2割、「病院の機能停止による初期治療の遅れなど」が約1割だった。
 1605人の原因別は明らかになっていないが、双葉郡の町村で最も関連死が多い浪江町の担当者は「先行きが不透明な中、狭い仮設住宅で暮らし続けるストレスは計り知れない」と分析。同様の傾向が続いているとみている。「早期帰還はもちろん、県には早く災害公営住宅を整備してほしい」と求めた。
 震災と原発事故から2年9カ月が経過し、原発事故と死亡の因果関係の認定作業も一層、難しくなっている。南相馬市によると、関連死かどうかを判断する審査会で、遺族に資料の追加提出を求めざるを得ないため、認定作業に要する時間も長期化しているという。市社会福祉課の石川浩一課長は「原発事故による避難は前例のないケースなので判断が難しい。地震・津波による関連死とは別に『原発事故関連死』のような新たな制度創設が必要」と訴える。
 震災関連死に詳しい新開文雄弁護士(福島市)は「原発事故は住民に避難を強いており、憲法が定める幸福追求権や平穏に暮らす権利などを奪った」と指摘。「時間の経過や既往症などを理由に認定されない可能性もあり、原発事故に特化した新たな法整備が欠かせない」としている。

※震災関連死
 地震や津波など震災の直接的な原因ではなく、震災後の避難生活など間接的原因で亡くなること。医師、弁護士ら有識者で構成する審査会が因果関係を認めると、直接死と同様に市町村が最高500万円の災害弔慰金を遺族に支払う。県によると、震災関連死に認定された1605人のうち、17日現在、災害弔慰金が遺族に支給されたのは1593人。

カテゴリー:原発事故関連死

表(下)

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