東日本大震災

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あんぽ柿 例年並みの値で推移 出荷再開から半月 生産者らに安堵広がる

3年ぶりに出荷が再開したあんぽ柿

 県北地方の特産品「あんぽ柿」の3年ぶりの出荷開始から半月が過ぎた。JA伊達みらいによると、現在、卸値は約200グラムで350円から400円ほどで推移している。震災前の例年並みの値段という。同JAの担当者は「ようやく安心できた。再開を待っていた消費者がいる証拠だ」と安堵(あんど)している。
 農家らは放射性物質量を減少させようと、樹皮洗浄や枝の剪定(せんてい)作業に取り組んだ。樹皮洗浄は環境省が示した除染マニュアルに沿って実施した。伊達市梁川町のあんぽ柿農家渡辺政幸さん(62)は「冬の除染作業や、例年と変わらない手入れの結果が出た。生産者としてうれしい限りだ」と喜ぶ。
 あんぽ柿の出荷は2日から始まった。県などは果実をつぶさずに放射性物質の濃度を測定できる非破壊検査機器を導入した。伊達、桑折、国見各市町に12台を設置した。安全な製品を出荷するため、出荷前の出口調査を徹底している。
 同JAの大橋信夫組合長は「国、県の指導と協力があってこそ。来年は全地区で再開できるよう努力する」と話す。
 あんぽ柿は東京電力福島第一原発事故の影響で、果実に含まれる放射性物質量が食品衛生法の基準値を超えたとして、県内の自治体と生産者団体が3年連続で加工自粛要請を受けている。しかし、今年9月、国や県、生産地などでつくる「あんぽ柿復興協議会」は、幼果の放射性物質検査で1キロ当たり10ベクレル以下の果樹園が8割以上を占めた伊達市梁川町、桑折、国見両町の一部を「加工再開モデル地区」に指定。モデル地区は試験的に出荷が可能になった。

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