東日本大震災

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4割で水底土壌8000ベクレル超 避難区域の農業用ダム

 農林水産省は国直轄除染エリアの避難区域内の農業用ダム・ため池262カ所で放射性物質検査を初めて実施し、約4割に当たる108カ所の水底の土壌(底質)から指定廃棄物(1キロ当たり8000ベクレル超)に相当する放射性セシウムが検出された。水質は1カ所で厚生労働省の通達による管理目標値(1リットル当たり10ベクレル)を上回った。農林水産省が18日、発表した。県は早期帰還や営農再開に影響するとみて、環境省に早期除染の必要性を訴える。
 8月から12月にかけて調査した。放射性セシウムが8000ベクレル超~1万ベクレル以下は17カ所、1万ベクレル超~2万ベクレル以下は34カ所、2万ベクレル超~10万ベクレル以下は48カ所、10万ベクレル超は9カ所だった。10万ベクレル超は東京電力福島第一原発に近い浪江、双葉、富岡の3町や飯舘村で検出された。最大値は双葉町の大南●ため池で1キロ当たり39万ベクレルだった。
 水質は、土壌と分けた水を検査し、36カ所で放射性セシウムを検出した。1リットル当たり10ベクレルを超えたのは双葉町の久保谷地ため池で11ベクレルを検出した。農業用ダム・ため池の水は農業用水などに使われる。ただ、避難区域内では現在、本格的に営農は再開されていないため、農林水産省は「現時点で農作物への影響はない」としている。
 環境省は農業用ダム・ため池を除染対象としておらず、国の財政支援を受けられないのが実情。同省は、たまった水に放射性セシウムが発する放射線の遮蔽(しゃへい)効果があり、周辺環境に与える影響は小さいと見ている。現在は陸上など生活圏の除染を優先しており、担当者は「今後、除染の検討が必要になると思うが、現時点でダムやため池を除染対象に加える予定はない」と説明する。
 一方、農林水産省は調査結果を踏まえ「高い数値の放射性セシウムが検出された。環境省には除染の必要性を訴えていく」としている。
 県農地管理課の菊地和明課長は「帰還を目指す住民にとって、除染されていないと不安感が増す。継続して調査するとともに、環境省に除染の実施を促したい」と訴える。
※●は「延」のツクリが「白」


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