東日本大震災

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鎮魂の地蔵建立 小高、津波被災者ら参拝

建立された地蔵に犠牲者の冥福を祈る遺族

 東日本大震災の津波で被害を受けた南相馬市小高区蛯沢地区に22日、犠牲者の鎮魂を祈る地蔵が建立され、除幕式が行われた。
 山形市のNPO法人「被災地に届けたいお地蔵さんプロジェクト」が設置した。犠牲者の冥福と被災地復興を祈願し、全国から寄付を募った。本県と岩手、宮城両県の37市町村、約50カ所に地蔵を建てる。今回は宮城県石巻市に続き2カ所目。
 蛯沢地区の希望に応じて親子のような、高さ約1.5メートルと約70センチの合わせて地蔵3体を建てた。
 式には、同NPO特別顧問を務めるプロ野球横浜DeNAベイスターズ監督の中畑清さん(矢吹町出身)をはじめ、避難先から駆け付けた遺族ら約80人が出席した。山沢征小高区行政区区長連合会長と葦原正憲同NPO理事長、桜井勝延市長があいさつし、中畑さんらが除幕した。遺族は地蔵に花をささげた。
 同地区は東京電力福島第一原発事故の避難指示解除準備区域。地蔵が建立された敷地は津波で両親と長女、孫の4人を失った菅野行友さん(57)の家屋の土台だけが残る。避難先の群馬県桐生市から来た菅野さんは「自宅跡は移転促進区域に入り戻ることはできないが、家族のために手を合わせる場所ができた」と感謝していた。
 中畑さんは「命を奪われた悔しさは消えないかもしれないが、残された人々が前を向く足掛かりになれば」と言葉を詰まらせた。

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