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汚染水対策8割が要求 県内市町村議会意見書可決広がる 県内廃炉は7割

 東京電力福島第一原発の汚染水問題をめぐり、県内59市町村議会のうち、早期解決や対策などを政府に求める意見書を可決した議会が48議会に上ることが福島民報社のまとめで分かった。全体の約8割に当たる。汚染水問題は原発立地地域にとどまらず、風評などで全県的な問題になっていることをあらためて示した。県外の議会が可決するケースも出ている。県内原発の全基廃炉を求める意見書も約7割に当たる43議会が可決している。

■風評など全県的問題に

 県内の59市町村議会を対象に12月議会終了時で集計した。汚染水、廃炉をめぐる意見書の各市町村議会の状況は【表】の通り。汚染水問題の早期解決などは48市町村議会が意見書を可決、議案提出の予定がないのが11市町村議会だった。可決した48市町村議会のうち35町村議会が12月定例会で可決した。
 また、県内原発の全基廃炉を求める意見書を可決したのは43市町村議会で、議案提出の予定がないのは16市町村議会だった。
 原発事故で多くの住民が避難生活を強いられている双葉郡8町村では、富岡、浪江両町議会が汚染水問題の早期解決、県内原発の全基廃炉の両方の意見書を可決している。一方、どちらも可決していないのは広野町議会と川内、葛尾の両村議会。両村議会の事務局は「双葉地方町村議会議長会で廃炉、汚染水関連の要望活動を既に実施しているため」としている。その他の町村議会はいずれも可決している。5市議会で可決していないものの、県市議会議長会は11月に国に提出した重点要望事項に汚染水対策の確実な実施を盛り込んでいる。
 県町村議会議長会長の八島博正国見町議会議長は「風評や放射能汚染で苦しんでいるのは県内どこも同じ。汚染水問題の早期解決や県内原発の全基廃炉を求めるのは県民の総意と言える」との認識を示した。
 県議会は9月定例会で「県内原子力発電所全基廃炉と汚染水対策の早期実施を求める意見書」を全会一致で可決した。県は既に廃炉が決定した福島第一原発に加え、福島第二原発の廃炉を求めており、引き続き、東電や国に強く働き掛ける。
 意見書可決は全国に広がる。衆議院事務局によると、10月15日から12月6日の臨時国会会期中だけで、汚染水問題に関する意見書が青森、京都両市議会などで可決され、衆議院に全国から54件が提出された。廃炉に関する意見書も原発事故発生後、累計で52件に上る。
 安倍晋三首相は、9月の国際オリンピック委員会総会で「(汚染水問題の)状況はコントロールされている」と国際公約した。政府の原子力災害対策本部は今月20日、汚染水の貯蔵タンク増設の加速化など、汚染水問題の追加対策を決定した。
 東電は27日に発表した新たな総合特別事業計画で、「廃炉カンパニー(仮称)」を来年4月1日に設置し、貯蔵タンク容量を平成28年度に80万トン分確保するとした。

■汚染水問題に関する意見書
▼可決=福島、会津若松、郡山、いわき、喜多方、相馬、二本松、南相馬、桑折、国見、川俣、大玉、鏡石、天栄、下郷、檜枝岐、只見、南会津、北塩原、西会津、磐梯、猪苗代、会津坂下、湯川、柳津、三島、金山、昭和、会津美里、西郷、泉崎、中島、矢吹、棚倉、矢祭、塙、鮫川、石川、玉川、平田、浅川、古殿、三春、小野、富岡、浪江、新地、飯舘
▼予定なし=白河、須賀川、田村、伊達、本宮、広野、楢葉、川内、大熊、双葉、葛尾

■県内原発全基廃炉を求める意見書
▼可決=福島、会津若松、郡山、いわき、須賀川、喜多方、相馬、二本松、田村、南相馬、桑折、国見、川俣、大玉、天栄、下郷、檜枝岐、只見、南会津、北塩原、西会津、磐梯、猪苗代、会津坂下、柳津、三島、昭和、西郷、泉崎、矢吹、石川、玉川、平田、浅川、古殿、三春、小野、楢葉、富岡、大熊、双葉、浪江、新地
▼予定なし=白河、伊達、本宮、鏡石、湯川、金山、会津美里、中島、棚倉、矢祭、塙、鮫川、広野、川内、葛尾、飯舘

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