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【県議会の定数見直し】 県人口減 協議難航か 「現状に合わせ削減を」「予算監視に維持必要」

 県議会の議員定数を見直す各会派の協議は難航しそうだ。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故などの影響で、本県人口は定数決定の基準となる平成22年の国勢調査時より約8万1500人減少している。こうした状況を踏まえ、現行58の定数を維持すべきかどうかの判断に注目が集まる。

■定数削るべき
 県議会の議員定数と県人口は【表】の通り。平成15年の県議選で、県の財政難などを理由に60から2減された。
 今回の見直しで定数の基準となる22年国勢調査人口(10月1日現在)は約203万人で、15年の基準から約10万人減少した。さらに、震災発生後の25年の推計人口(10月1日現在)は約194万7000人で、22年国勢調査より約8万1500人減った。
 定数が58になった際の基準と比べると、約18万人少なくなっている。県人口全体の1割弱に当たる数で、一部の県議からは「人口が減少しているのだから、議員定数も削るべき」との指摘が出ている。激変緩和のため削減数は1~2が妥当とする声もある。

■ジレンマ
 都道府県の議員定数は全国的に削減される傾向にある。県議会事務局によると、22年の国勢調査に基づき、宮城、秋田、茨城、広島の4県議会は2減とした。人口減や県の財政事情への配慮などが理由で、大阪府議会は「人口10万人に議員1人」との考えから21減らした。
 ただ、本県では震災後、復旧・復興関連の事業費が増え予算が膨らみ続けている。25年度の一般会計当初予算額は1兆7320億円で全国7番目となり、議員定数94の埼玉県を上回っている。複数の県議が「予算執行を監視し、被災者の多様な意見を県政に反映させるためには定数維持が必要」と主張している。

■議員定数検討委員長 佐藤元議長に聞く 県民の意見踏まえ議論
 県議会議員定数問題検討委員長の佐藤憲保元議長は福島民報社のインタビューに応じ、有識者や県民の意見を踏まえて議論を進める考えを強調した。
 ―検討委員会は定数見直しをどのように進めるのか。
 「6月まで集中的に議論し、方向性を決めたい。世論の流れは定数削減にあるが、復興が長期化する中、県議の仕事も増えている。『減らすだけでいいのか』という声もある。しっかり意見を集約し、方向性を導き出したい」
 ―震災前後で県議会を取り巻く状況は異なる。
 「あくまでも平成22年の国勢調査人口が基準となるが、震災後の状況も十分検討しないといけない。今回の検討結果は10年、20年後の県議会の形を決めることになる。将来も見据えて結論を出す」
 ―県民の声をどのように反映させるのか。
 「有識者をはじめ、県民の声をしっかり受け止めながら話し合いを進める。県議会としての考え方をまとめた上で、県民に示したい」

カテゴリー:3.11大震災・断面

議員定数の見直しについて語る佐藤元議長

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