東日本大震災アーカイブ

除染業者井戸壊す 国に報告せず公表も遅れる

 環境省は8日、川俣町山木屋地区の国直轄除染を受注した業者が昨年12月、作業中に民家の井戸を損傷させたと発表した。業者は同省に連絡せず、所有者が昨年末に見つけて発覚した。
 同省によると、業者は12月10日、民家敷地内の井戸にバックホーのショベルをぶつけ、コンクリート製の井戸のふたを壊した。この際、除染で出た草木の一部が井戸内に落ちたが、そのままにしていた。
 所有者が昨年12月26日、損傷に気付き、環境省に連絡した。同省は「補修などの対応が決まっていなかった」としてすぐに公表しなかった。
 同省福島環境再生事務所は「再発防止と、速やかな連絡を徹底させる。事実を把握した時点で公表すべきだった」としている。