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放射線 放射性物質 Q&A 内部被ばく線量に季節差出るか

 東京電力福島第一原発事故を受け、ホールボディーカウンターによる内部被ばく線量の測定が行われています。測定結果に季節による差が出ることがあるという話を聞いたことがあります。本当でしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■チェルノブイリは食事で変化 流通制限の県内では影響なし

 長崎大は、1986年のチェルノブイリ原発事故後、5年が経過した1990年代の初頭から現在に至るまで、チェルノブイリ原発周辺地域で住民の体内放射性セシウムの濃度をホールボディーカウンターを用いて評価しています。その結果、住民の体内放射性セシウム濃度が、春、夏よりも秋、冬に高い傾向があることが分かりました。
 これは、住民の多くが秋になると放射性セシウムが濃縮しやすい野生のキノコ類を採って保存し、それを秋から冬にかけて摂取することで体内の放射性セシウム濃度が上昇するためであると考えられています。ただ、事故から25年以上が経過した現在、チェルノブイリ周辺でも季節による内部被ばく線量に違いはほとんど見られません。
 一方、県内でも事故後ホールボディーカウンターによる内部被ばく線量の評価が行われていますが、ほとんどの方の放射性セシウムによる内部被ばく線量は1ミリシーベルトを大きく下回っており、季節による変化も見られないようです。原発事故直後から暫定基準値や基準値を設定し、放射性セシウムが含まれる食品が流通していないことが要因であるとみられます。
 県内は自然に恵まれ、キノコ狩りを楽しみにされている方も多いようです。野生のキノコ類は放射性セシウムが濃縮されやすい傾向があります。もし自分で採ったキノコを食べる場合には、事前に各自治体などに相談の上、放射性セシウム濃度を測定することをお勧めします。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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