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国、中継地点設置検討 中間貯蔵施設への搬入で 小型車で収集し、大型車へ積み替え

 東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物の中間貯蔵施設搬入に向け、環境省は仮置き場などから持ち出した土壌などを積み替える中継地点を県内に設ける方向で検討に入った。仮置き場は幅員の狭い山間部に多いため、小型車両で廃棄物を集める。中継地点で大型ダンプに積み替えることで車両台数を減らし交通渋滞に配慮する。ただ、住民の放射線への不安から、用地確保が難航すると予想される。
 中継地点は中間貯蔵施設へのアクセスが容易になるよう、幹線道路付近に整備するとみられる。同省は今後、設置場所や箇所数、規模などの検討を進める。
 廃棄物搬入の流れは【図】の通り。仮置き場や、住宅の庭などに現場保管している除染廃棄物を小型車両で集め、中継地点に持ち込む。10トンダンプなどの大型車両に積み替え、中間貯蔵施設に運ぶ。仮置き場などの除染廃棄物は専用の容器に保管されている。そのまま大型車両に載せることで、放射性物質の拡散を防ぐことを想定している。
 除染廃棄物の集約により、大型車両の運搬経路は限られる。同省は、懸念されている交通事故や渋滞対策にもつながるとみている。大型車両の運行は交通量の多い時間帯を避け、一般交通への影響を最小限にとどめる方向で調整する。
 県によると、県内の仮置き場は昨年7月末現在、約450カ所で、ほとんどが道路が狭い山間部にある。住宅や事業所の敷地に現場保管している箇所は約2万4000カ所に上る。道が入り組んだ場所もあり、搬出方法が課題になっていた。
 仮置き場の確保が遅れている市町村が目立つ中、中継地点は比較的まとまった面積が必要になる。住民の不安から、用地が確保できるかは不透明だ。確保後も、周辺住民が安心できるような放射性物質の拡散防止対策が課題になるとみられる。
 仮置き場の数が約180カ所と県内市町村で最も多い二本松市の担当者は「仮置き場の確保は住民の理解が大前提だ。面積が広い中継地点は、市有地であっても住民の協力を得るのは難しい」とする。別の市の担当者は「仮置き場でさえ確保できない中、中継地点の設置は見通せない。国が責任を持って適地を探し、運搬するべき」と注文した。
 同省担当者は「専門家らの意見も聞きながら検討する」と慎重に議論を進める姿勢を示している。

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