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中間貯蔵の施設、土地集約を 県、国に計画見直し要請へ

 県は、政府が示した中間貯蔵施設の整備計画について、施設、土地を集約化するよう国に計画見直しを求める。政府の施設受け入れ要請を受け、28日に県庁で開いた関係部局長会議の初会合で決めた。佐藤雄平知事は「私自身が意向を丁寧に聞きたい」と建設候補地がある大熊、双葉、楢葉の3町との調整に自ら当たる考えを示した。
 政府の計画では、大熊、双葉、楢葉3町の計約19平方キロを国有化し、東京電力福島第一原発事故に伴う除染で発生した土壌などの中間貯蔵施設を整備するとしている。汚染土壌などの最大搬入量を2800万立方メートルと見込み、用地面積を算出した。
 県は除染によって発生する汚染された草木などを最新技術で減容化した場合、施設への搬入量が減少すると分析。施設の規模にも影響するとみている。国に対し搬入量の再試算を求め、用地縮小の可能性を探る。
 施設をめぐっては、楢葉町が1キロ当たり10万ベクレルを超える高濃度の廃棄物を受け入れない態度を明確にするなど、住民帰還に影響を与えるという懸念が根強い。県は用地を集約し、住民負担や復旧復興への妨げを最小限に抑えた上で、施設受け入れの可否を判断する考えだ。
 さらに、県は国に対し、施設受け入れに伴う地域振興策の早期提示、施設の安全性を評価するための指針策定なども合わせて求める。佐藤知事は「中間貯蔵施設は本県の環境回復に重要な役割を果たす」と強調した。
 政府は昨年12月、ボーリング調査結果などを踏まえ、県と大熊、双葉、楢葉の三町に受け入れを要請した。

■来年1月の供用開始目標見通し一層不透明
 中間貯蔵施設は環境省が目標に掲げる平成27年1月の供用開始まで残り1年に迫っている。県が国に計画見直しを求めることで目標実現の見通しはさらに不透明となる。
 廃棄物の最大搬入量は東京ドーム22個分に相当する量で、再試算には時間がかかるとみられる。施設整備に向けた住民説明会は開催時期の見通しが立っておらず、政府の受け入れ要請後、整備に向けた動きは足踏み状態が続いたままだ。
 用地確保も難航が予想される中、今年4月の工事着手を見据える政府の計画実現には課題が山積している。
 中間貯蔵施設の建設が進まないため、県内では除染で出た廃棄物を保管する仮置き場の確保が難航している。仮置き場からの搬出が見通せないためで、施設整備の遅れは除染の停滞につながる。

■「コメント控える」 建設候補地3町
 建設候補地がある楢葉、大熊、双葉各町はいずれも福島民報社の取材に対し、「内容を正確に聞いていないのでコメントを差し控える」とした。

カテゴリー:福島第一原発事故

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