東日本大震災

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目標流量に疑問の声 県、只見川圏域整備計画案示す

【別図】

 平成23年7月の新潟・福島豪雨で甚大な被害が出た只見川の洪水対策の柱となる「只見川圏域河川整備計画」を策定している県は29日、金山町で開かれた有識者や流域町村の関係者でつくる同計画協議会に、治水計画の前提となる同川本流の目標流量(水量)案を初めて示した。目標流量は河川の改修や護岸工事の規模、範囲の根拠となる。23年の豪雨水害時の流量よりも少ない箇所があり、協議会委員からは疑問や不安の声が出た。
 県が示した目標流量案は【別図】の通り。只見川を含む阿賀川水系全体を網羅する国の河川整備基本方針に基づき、流域全体に大雨が降る想定で支流との合流地点やダムの流量を算定している。
 委員からは滝、本名の両ダムの目標流量が、平成23年豪雨の流量より下回っていることに疑問や不安の声が上がった。県は、23年は上流域で大量の雨が降る異常なケースだったため、整備計画の目標値にするには現実的でないとした。その上で「23年豪雨並みやそれ以上の洪水を想定して、ソフト面での対策を考えたい」としている。
 協議会では23年の豪雨時に大きな被害を受けた流域の地区を中心に河川改修を進める考えも示された。主な場所として、会津坂下町片門地区、柳津町の銀山川付近、三島町の大谷川合流点付近、金山町の川口地区、西谷地区、本名地区、只見町の八木沢地区、新町地区、新屋敷地区などを想定している。堤防の設置を基本に、川幅の拡張、川底を削る工事をして流量を増やすほか、一部地域で宅地のかさ上げを検討する。具体的な対象区域や工事概要は河川整備計画案に盛り込み、3月中旬に予定している次回の協議会で示す。
 河川整備計画は3月までに決定する予定だが、国やダムを設置する電力会社との協議、さらに地元住民の意見聴取などが残されており、遅れる可能性が出ている。

※河川整備計画
 河川法の目的である「治水」「利水」「河川環境の保全」が総合的に達成できるよう、川づくりについて国や都道府県が具体的に示す計画。20~30年で実施する河川工事の目標、期間、区間などが盛り込まれる。只見川を含む阿賀野川水系では国が平成19年に河川整備基本方針を決め、この方針に基づき県が21年に只見川の支流の整備計画を策定していたが、23年の豪雨を踏まえ大幅な計画変更にあたっている。只見川本流の計画は初めてとなる。

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