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放射線 放射性物質 Q&A 体内のヨウ素測定法は

 東京電力福島第一原発事故で放出された放射性ヨウ素を体内に取り込みにくかった一因に、日本人はヨウ素が十分足りている点があるとの話を聞きます。体の中にあるヨウ素を測定するにはどうしたらよいのでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■尿中のヨウ素濃度を測定 食事により日本人は充足

 日本は世界でもまれな「ヨウ素過剰摂取地域」です。これは日本人の食生活に関係があります。日本人は好んで昆布やワカメなどの海藻類を摂取しています。海藻類、特に昆布には大量のヨウ素が入っているため、日本人はヨウ素をやや過剰に摂取しているといえるのです。
 もし、昆布を普段は食べていないという人でも、昆布を使っただしを使った料理をよく食べています。これによって十分な量のヨウ素を摂取しているのです。
 ヨウ素が充足しているかどうかを評価するためには、通常、少量の尿を採取し、尿中のヨウ素濃度を測定しています。ただし、尿中ヨウ素濃度は前日に食べた食事の内容に大きく影響されますので、注意が必要です。例えば、測定前日に昆布巻きを食べると、尿中ヨウ素濃度は高い値が出ます。
 世界保健機関(WHO)は、それぞれの地域においてヨウ素が充足しているかどうか判断する目安として、集団の尿中ヨウ素濃度の中央値(ある集団の真ん中の値)が1リットル当たり100マイクログラム以上であることと定義しています。
 1リットル当たり含有量が100マイクログラム以下を軽度のヨウ素欠乏、50マイクログラム以下を中等度の欠乏、20マイクログラム以下を重度の欠乏と定義しています。
 日本人の場合は、地域差や個人の食生活の違いによっても異なりますが、これまでの調査では、ほとんどの地域で中央値が100マイクログラムを大きく超えており、ヨウ素は充足していると考えられています。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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