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「福島第一原発」 小野明所長インタビュー 津波対策に防潮堤 作業員の労働環境整える

 原発事故から間もなく3年となる。小野明所長は福島民報社のインタビューに応じ、廃炉や汚染水対策に向けた現状と課題を語った。

 −事故から3年を迎える。

 「プラント(原子炉)自体は冷却を含め安定している。廃炉作業も着実に進んでいる。事故発生直後と比較すると状況はかなり改善している。4号機の核燃料取り出しが始まった。これまでは事故対応に追われていた感じがあったが、4号機の取り出し開始を契機に長期的な廃炉作業を見据えて地に足を着けた作業ができるようになった」
 −4号機の核燃料取り出しの進捗(しんちょく)は。

 「4号機のプールに貯蔵されている核燃料1533体のうち、352体(2月17日時点)が取り出されている。当初の予定通り、年内の取り出し完了ができそうだ」
 −震災と同規模の津波が来た場合の備えは。

 「同規模の津波に対応できるよう約14メートルの高さの防潮堤を整備している。同じような津波が来てもおそらく、敷地内が水浸しになるようなことはないと考えている。この他、海抜35メートルの高さにポンプ群を設けている。最悪の場合は消防自動車を使って注水できるような手順や訓練も継続中だ。夜中でも重要免震棟には必ず一人は常に待機しており、同規模の津波が来ても十分対応できると自信を持っている」
 −長期的視点に立った作業員確保に向けた方策は。

 「平成32年に東京五輪があり(施設建設などが相次ぐことが予想され)、作業員確保がますます重要になってくる。なかなか今の福島第一原発が魅力的な職場に見えることは難しいかもしれないが、作業員が働きやすい環境を整えていくことが最優先だ。休憩所を用意し、全面マスクよりも通常のマスクでできる場面を増やすなど、作業環境を改善する努力が必要だと感じている」
 −汚染水問題は地下水バイパスの実施やトリチウムの扱いなど、地元との話し合いが必要だが、依然として県民からは東電の情報について『分かりづらい』との指摘がある。

 「本当に社会の人たちが聞いて分かる情報か、という点がわれわれだけの判断では難しいところがある。東電本店内にソーシャル・コミュニケーション室を新たに設けており、社外の人の視点を踏まえ分かりやすい情報をタイムリーに発信できるように努めている」

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