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「福島第一原発」 避難者「廃炉早く」 世界の知恵結集して

思い出の写真を眺める冨田さん

■大熊から若松に避難 冨田英市さん70 「孫やひ孫のために古里を取り戻さなければ」 

 東京電力福島第一原発事故で古里を追われた避難住民は望郷の念を抱き、廃炉作業を見守る。相次ぐ汚染水トラブルなどに心を痛めながら、生まれ育った地が再生することを信じ続けている。

 会津若松市の一箕町長原地区仮設住宅に住む大熊町の冨田英市さん(70)は連日報道される福島第一原発関連のニュースを見守っている。「国や東京電力が最大限努力していることは分かるが、世界の知恵を結集し、1日も早く廃炉を実現してほしい」
 会津の冬は3度目で「もう寒さは慣れた」と話す。アルミシートやストーブ、ホットカーペット、雪かきなど避難後に買い足したものが役立っている。しかし、一時帰宅で大熊町に戻るたび気候の違いを実感し、思い出がよみがえるという。

 生きているうちに古里での暮らしを再開することはできないと考えている。それでも「孫やひ孫の世代に自分たちの先祖が暮らしていた場所を残すため、必ず古里を取り戻さなければならない」と願う。

 自宅のあった夫沢3区の区長を務める。避難生活中に死去した前区長の後を継いだ。仮設住宅には、同じ行政区の4世帯が残り、「浜通りに引っ越すときは一緒に移ろう」と話している。だが、複数世帯がまとまって暮らせる土地は、なかなか見つからない。穏やかに暮らしていた時間を取り戻すことはできない。「仮に今すぐ帰れたとしても、トラブル続きの原発のそばでは、不安で生活もままならないだろう。どのみち帰れない」とため息をついた。

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