東日本大震災

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帰村者に10万円「振興券」 川内村帰還推進へ新事業

26年度の新規事業などが説明された村議会全員協議会

 川内村は平成26年度、村民の帰村を推進するため、新たな事業を相次いでスタートさせる。東京電力福島第一原発から20キロ圏外の旧緊急時避難準備区域の村民のうち、完全帰村者に1人10万円の「地域振興券(仮称)」を配布する。全村民を対象に、生活用水に沢水を利用している世帯の井戸水掘削費や住宅新築費の一部を補助する。
 帰村推進の新事業は、27日に開かれた村議会全員協議会で、村が示した。平成26年度当初予算に関連予算を計上する。
 帰村者支援金給付事業は27年度までの2カ年事業で、原則として旧緊急時避難準備区域への完全帰村者に「地域振興券」を配布する。精神的賠償などが継続する20キロ圏内の旧警戒区域の村民と格差が生じており、「感情の是正」や「地域経済の復興」を図るのが狙いだ。「地域振興券」は村内でのみ使用でき、村判定委員会(仮称)などを設けて配布を検討する方針。
 飲料水安全対策事業は、沢水や伏流水を利用している世帯の不安解消を目的に井戸水を掘る費用を100万円を上限に補助する。事前調査では、約100世帯が対象になるとみられ、東日本大震災後に掘削した場合も対象にする。
 定住住宅建築助成事業は、400万円を上限に建築費の15%を助成する。新築物件を対象に25年度から始まった事業だが、100万円が上限だった。太陽光発電設備を設置すれば、50万円を上限に補助を上乗せする。
 主に自主財源を充て、飲料水安全対策事業井戸水掘削事業については東電の賠償金などを活用する。
 遠藤雄幸村長は「仮設住宅などの入居期限が27年3月に迫った。村民が村に戻るための環境をしっかり整えたい」と語った。
 村によると、25年12月31日現在の住民数は、旧緊急時避難準備区域が988世帯2475人、警戒区域が再編された避難指示解除準備区域が134世帯276人、居住制限区域が18世帯54人。

【住民の帰村推進のための川内村の主な新規事業】(単位は万円)

  事業名          事業費
・飲料水安全対策      16080
・災害公営住宅建設     45000
・民間アパート設置補助    6000
・定住住宅建設助成      4000
・工業団地整備(田ノ入地区)10908
・共同育苗施設建設      6000
・帰村者支援金給付     10220

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