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県民向け放射性物質検査 食品測定を簡素化 26年度に県「非破壊式」を導入

■希望市町村に配備
 県民向けに行われている食品放射性物質検査の方式が簡素化される。県は平成26年度、野菜などの検体を測定器に入れるだけで放射性セシウム濃度を測定できる非破壊式検査器を導入する。希望する市町村に1台以上配備する方針で、同年度当初予算案に経費を盛り込んだ。現在の検査法では約500グラムの検体を刻む必要があるため、県民の利便性向上を目指して対応する。

 県は検体をそのままの状態で検査できる非破壊式検査器を現在、県や市町村が公共施設などに設けている食品の検査会場に置く。自家生産した野菜や、野山で収穫した山菜などを持ち込み放射性セシウム濃度を測ってもらう。セシウムの検出下限値は一キロ当たり20ベクレル程度となる見込みで、食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)以下かどうか把握できる。

 検査する検体は一定程度の重量が求められるが、現在の簡易型検査器のように細かく切り刻む必要はない。検査後はそのままの形で持ち帰れるため、破棄せずに調理が可能となる。簡易型は結果が出るまで30分程度かかるが、非破壊式では時間が短縮される可能性があるという。

 東京電力福島第一原発事故後、複数のメーカーが非破壊式検査器を開発してきた。製品化が進み品質が向上していることから、県は正確な測定結果を得ることができるようになったと判断し導入に踏み切る。ただ、測定精度を検証した上で購入する機器を決める方針で、市町村への配備時期は26年度後半以降にずれ込む可能性もある。

 非破壊式検査器はコメや、あんぽ柿の全量検査で導入されている。しかし、いずれもそれぞれの検査に特化して開発された製品で、野菜や山菜などを正確に測定することはできない。県内で、野菜などに対応可能な非破壊式検査器を活用している自治体は福島市だけだ。

 県によると、県内には県民向けの簡易型検査器が59市町村に合わせて約530台ある。25年度は今年1月までの十カ月間で、延べ12万6626件の利用があった。

 県が昨年10〜12月にかけて検査の利用者836人に実施したアンケート(複数回答)で、検査に対する要望を聞いたところ501人(59・9%)が非破壊式検査器の導入を希望した。377人(45・1%)が検査量の少量化、127人(15・2%)が検査時間の短縮を要望した。

 県消費生活課は「測定器の精度を検証した上で導入する。手軽に検査できる態勢を整え、県民の安全・安心の確保につなげたい」としている。

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