東日本大震災

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11日に再オープン 石蔵造りの白河・長田美容院 震災の被害を修復

長田美容院の前に立つ(右から)長田絹子さん、信一郎さん夫妻

 石蔵造りの美容院として長年親しまれ、東日本大震災で被災した白河市年貢町の長田美容院の改修が完了し、大震災発生の11日に合わせ再オープンする。
 美容院の建材には白河石が使われており、大正時代に建てられたとされる。当初は石材業者が店舗として使っていたが昭和31年、長田理美容院の建物となった。石蔵造りの雰囲気の良さや、夏涼しいという長所から多くの顧客に愛されてきた。歴史的に貴重な建物で、歴史まちづくり法に基づく白河市歴史的風致維持向上計画の中で歴史的風致形成建造物に指定されている。
 東日本大震災では約40カ所に亀裂が発生した。床には段差ができた。美容院として何とか営業を続けていたが、平成25年に店主の長田絹子さん(59)と、隣で理容室を経営する夫の信一郎さん(56)は「貴重な建物としてきちんとした形で修復し、歴史と快適さが同居する美容室にしたい」と決心した。信一郎さんの友人で一級建築士の広瀬英一さんに修理を依頼した。美容院は信一郎さんの理容室の一部を仮店舗として間借りし営業していた。
 美容院は「夏涼しい」という石蔵造りの最大の特徴を維持して修理した。常連客の多くは高齢者であることから、床をバリアフリーにしたほか車椅子使用者でも使えるよう、トイレを広くした。新たにシャンプーロボットという最新設備も備え付ける。2階は着付け室で、欄間や天井などには歴史ある建築素材を生かし、落ち着きある雰囲気を醸し出している。
 絹子さんは「仮店舗で我慢してもらったお客さまにようやく恩返しができる」と笑顔を見せる。信一郎さんは「将来は埼玉で美容師修業している長男(将宜さん)に店を任せられる」と喜んでいる。
 11日は午前8時半に新店舗の営業をスタートさせる。問い合わせは長田美容院 電話0248(23)3292へ。

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