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サテライト5校 卒業生や在校生 母校へ思い強く 同窓会が伝統つなぐ/知恵出し合う時

1日の卒業式で祝辞を述べる斎藤会長

 南相馬市原町区の斎藤和子浪江高同窓会長(71)は「同窓会が伝統をつないでいくしかない」と言い切る。
 1日には仮設校舎を置く本宮市で行われた卒業式で祝辞を述べた。元は県立高の教員で、母校浪江高でも勤務した。震災と原発事故で生徒数が減少し、母校が存続の危機にある現状を憂える。「避難により、町の将来を担う人材が全国各地に散り散りになっている」との不安もある。
 29年には創立90周年を迎える。式典を催し、記念誌を残すつもりだ。町内の校舎で各種資料を保存していく考えもある。「浪江高は町の文化そのもの。教え子のOB、OGや町と連携し、人と人のつながりで伝統を守りたい」と決意を語った。
    ◇   ◇
 浪江町からいわき市に避難している「陶吉郎窯」窯元、近藤学さん(60)は双葉高を昭和47年3月に卒業した。「90年以上続く学校の伝統を絶やさないでほしい」と、休校になる母校の存続を強く希望している。
 長男と次男も同校の卒業生。国が計画する中間貯蔵施設の建設候補地は学校から一キロ程度の距離のため、元の場所での近い将来の再開は難しいと考える。「周辺の町村やいわき市など、別な場所でまず再開できないか」と訴える。
 「今は学校を再開するためにどうすればよいかを、卒業生ら関係者が知恵を出し合う時だと思う」。卒業アルバムに掲載された校舎の写真を見ながら語った。
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 各種大会で好成績を収める富岡高バドミントン部。震災と原発事故の影響で、富岡町から猪苗代町に拠点を移し練習に励んでいる。
 同部は震災直後、転校を余儀なくされた部員もいた。残った部員らが奮闘を続ける。震災があった23年は全国高校総体(インターハイ)の団体は男女で三位入賞、24年は女子団体で優勝し、男子団体は準優勝、25年は男子団体を制し、女子団体は準優勝だった。
 主将を務め、今春卒業の保木卓朗君(18)は「今後、環境が変わっても、自分の力を信じ、力を出し切ってほしい」と後輩にエールを送る。

カテゴリー:震災から3年

卒業アルバムの校舎の写真を見て、母校の再開を願う近藤さん

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