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県内自殺者年々増加 昨年23人、前年比10人増

 東日本大震災や東京電力福島第一原発事故が原因とみられる県内の自殺者数は昨年末現在、46人に上っている。さらに、震災以降の年間自殺者が毎年増え続けている。13日、内閣府のまとめで分かった。被災三県のうち岩手、宮城と比べて突出している。専門家は自殺を食い止めるため、「さらに踏み込んだ対策が必要」と指摘している。
 震災以降、被災三県の震災関係の自殺者数の推移は、統計を取り始めた平成23年6月以降、本県は23年が10人、24年が13人、25年が23人と増加の一途をたどっている。
 内閣府自殺対策推進室によると、震災、原発事故発生以降に県内で自殺した人の年代別、職業別、原因・動機別の内訳は【表】の通り。年代別では、一家を支える50代が最多で13人、80歳以上が10人と続く。原因・動機別は健康問題が22人と最多で、経済・生活問題が13人となっている。
 推進室は本県の現状について「全国的には自殺者数が減少傾向にある50代で命を絶っているケースが多い上、雇用されていた人も目立つ。原発事故などに伴う避難生活の長期化で、精神的に追い詰められた人が多かったのではないか」との見方を示した。
 本県の震災関連死として確定した、自殺者を含む死者数は13日現在、1671人で、地震や津波で亡くなった直接死の1603人を上回っている。
 震災関連死に歯止めがかからない状況に、県内市町村の社会福祉協議会や住民でつくる自治会の役員らは仮設住宅を含めた避難先で、高齢者の孤独死などを防ぐため定期的な「見守り活動」を繰り広げている。避難住民の生活上の悩みに耳を傾け、精神的な負担を緩和するよう取り組む。
 本県から京都府に避難していた50代女性が自殺していたことが分かった。統計は遺体の発見場所ごとに取りまとめているため、本県から他都道府県に避難した人は本県の統計に含まれていない。
 県外への避難者は2月現在、約4万7千人に上っており、内閣府自殺対策推進室は「震災、原発事故に関連して自殺した県民の数はさらに多い可能性がある」としている。

■緊急対策が必要
 NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京)清水康之代表の話 福島県は原発事故の影響でまだ被害が続いているが、この増え方には注視する必要がある。周囲から孤立して十分なコミュニケーションがとれなかったりして、心理的ストレスが高まっているのではないか。心のケアにとどまらず、さらに踏み込んだ自殺対策を緊急に講じるべきだ。

※東日本大震災に関する自殺
 内閣府が警察庁などの情報を基に平成23年6月から集計している。震災、東京電力福島第一原発事故が自殺に関連している定義として(1)遺体発見場所が避難所や仮設住宅など(2)避難区域から避難している(3)自宅や職場が地震・津波で甚大な被害を受けた(4)遺書に震災・原発事故を理由に挙げていた-などがある。

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