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「エネルギー」 常磐共同火力勿来(いわき)・広野火発(広野) 最新石炭火力建設へ 東電、数千人の雇用創出

最新鋭のIGCCを採用している常磐共同火力勿来発電所。さらに1基増設される

 東京電力は三菱グループ3社と共同で、本県に石炭ガス化複合発電(IGCC)を採用した最新鋭の石炭火力発電設備を2基建設する。いわき市の常磐共同火力勿来発電所と広野町の東電広野火力発電所の敷地内に1基ずつで、出力は計約100万キロワット。原発1基分に相当し、平成32年ごろの運転開始を目指す。原発政策の将来像が不透明な中で、火力の増強により十分な供給力を確保する。数千人規模の雇用創出や地域経済の活性化が期待される。
 投資額は約3千億円の見込み。三菱重工のほか三菱商事、三菱電機が出資する。東電の出資比率は1割未満にとどまる見通し。建設工事や運転開始後の保守管理業務で数千人規模の労働力が必要になる見通しで、福島第一原発で被害を受けている地域の復興を雇用面から支援する狙いがある。
 常磐共同火力勿来発電所では、既にIGCC1基を採用しており、2基目となる。

■高効率、有害物質も抑制 「IGCC」を採用
 いわき市の常磐共同火力勿来発電所と広野町の東京電力広野火力発電所に建設される石炭ガス化複合発電(IGCC)を採用した設備は、発電効率が高く、有害物質の排出を抑えられる最新鋭の技術だ。原発政策の将来像が不透明な中で、十分な供給量が保つことができると期待される。
 IGCCは石炭をガスに変えてガスタービンを回すのと並行し、その際に出る排ガスで水を沸騰させ、蒸気タービンを回してダブルで発電する。日本はいち早く導入し、国内9つの電力会社と電源開発が出資したクリーンコールパワー研究所が常磐共同火力勿来発電所の敷地内で平成19年から実証試験を行った。昨年4月から実用化している。同12月には、連続運転時間の世界記録を樹立した。
 IGCCは米国やオランダ、スペインでも開発が進んでいる。各国は石炭のガス化で酸素を使用するのに対し、同発電所の技術は普通の空気でガス化できることが特徴。国内外で注目されている。


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