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中・浜通り1000カ所程度 農業用ダム・ため池除染

 復興庁は21日までに、県内の農業用ダム・ため池の除染を「福島再生加速化交付金」の対象事業に加える方針を固めた。底土の放射性セシウム濃度が高い中通りと浜通りの計1000カ所程度が対象となる見通し。県や市町村が実施主体となり、今秋から本格的に作業に入る。汚染状況に応じて、放射性物質の除去や底土の流出防止措置などを講じる。
 復興庁は、一般廃棄物処分場で処理できない1キロ当たり8000ベクレル超の放射性セシウムが底土から検出される箇所の除染を交付金の対象とする方向で検討を進めている。
 県と農林水産省は今年度、県内の農業用ダム・ため池3730カ所のうち1940カ所で放射性物質検査を行った。その結果、会津地方を除く中通りと浜通りの558カ所の底土から、1キロ当たり8000ベクレル超の放射性セシウムが検出された。復興庁は未調査箇所も含め、除染の実施対象は1000カ所程度になるとみている。
 底土を吸い上げて洗浄し、放射性物質濃度の低い砂だけを水中に戻したり、底土をセメント材で固め、汚染されてない土で覆ったりする作業を想定している。
 同庁は今月中にも、県や市町村から除染の事業計画受け付けを開始する。
 一方、農水省は県内約30カ所のため池で実施している実証事業を基に、除染の工法をまとめたマニュアルを作り、県と市町村に配布する。
 農業用ダム・ため池の除染をめぐり、県は「住民帰還後の営農再開や農産物への影響が出かねない」として、再三にわたり国に早期の実施を要望してきた。しかし、除染を所管する環境省は「ダムやため池の水には放射線の遮蔽(しゃへい)効果があり、周辺環境に与える影響は小さい」として、除染対象として認めていなかった。
 田村市都路町で4月1日、東京電力福島第一原発事故による避難指示が旧警戒区域で初めて解除される。住民帰還が進めば営農再開の動きが活発化すると予想され、復興庁が環境、農水両省との調整を急いでいた。
   ◇  ◇ 
 「福島再生加速化交付金」は政府の平成25年度補正予算で創設された。26年度当初予算と合わせて約1600億円を計上している。

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