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放射線 放射性物質 Q&A 花粉のセシウム大丈夫か

 春が来て花粉症が出てくる季節となりました。花粉には微量の放射性セシウムが吸着していると聞いたことがあります。花粉を吸い込むことなどによる被ばくで健康に影響が出ることがないのでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■極めて低い線量 健康影響心配なし

 暖かくなるとともに花粉症が気になる季節となりました。林野庁では、スギ雄花とその内部に含まれる放射性セシウムの濃度の調査を平成23年度から継続して実施しています。
 今年度の調査結果が1月末に公開されています。これによると、24年度は放射性セシウムの濃度が23年度の2分の1程度にまで低下しています。さらに25年度は5分の1程度、つまり23年度の10分の1程度にまでに低下していることが確認されました。
 放射性セシウムを含むスギ花粉が大気中に飛散し、これを人が吸入した場合に受ける放射線量の最大値をこの測定結果を基に計算すると、1時間に吸入する量では、0.0000484マイクロシーベルトとなります。さらに、花粉の飛散期間である2月から5月までの期間中の吸入量全体でも0.0139マイクロシーベルトと極めて低い線量でした。
 よく知られているように、花粉によって引き起こされる鼻炎や結膜炎といった症状は、アレルギー反応によって引き起こされます。このため比較的少ない花粉を吸入しても、症状が引き起こされることがあります。
 その一方で放射線被ばくによる健康影響は、被ばく線量によって決まります。今回の調査の結果から明らかになった被ばく線量では急性障害や晩発性障害などの健康影響があるとは考えられません。花粉症対策は別として、花粉に付いた放射性セシウム対策としては、マスクをする必要は特にないと考えられます。

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