東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

国、2町集約正式提示 中間貯蔵施設

 東京電力福島第一原発事故で発生した除染廃棄物を搬入する中間貯蔵施設の建設をめぐり、石原伸晃環境相と根本匠復興相(衆院本県2区)は27日、県庁で佐藤雄平知事らと会談し、建設候補地を大熊、双葉2町に集約する新たな施設配置案を提示した。しかし、地域振興策や県外で最終処分する法制化の具体案を示さず、地元から要望が強かった建設候補地の土地貸借契約はあらためて拒否。佐藤知事は再回答を求めた。
 新たな施設配置案は政府がこれまで示している大熊、双葉両町の施設面積を維持する。福島第一原発周囲の大熊町約11平方キロ、双葉町約5平方キロに貯蔵施設などを設け、楢葉町の約3平方キロに搬入予定だった除染廃棄物約250万立方メートルを受け入れる。施設の全体面積は当初の約19平方キロから約16平方キロに縮小される。
 環境省は廃棄物の減容化などで集約は可能と判断した。
 政府が示した主な回答は【表】の通り。県などが求めている施設受け入れに伴う地域振興策は「必要な財源措置を講じる」としながらも、具体案の提示はなかった。貯蔵開始後30年以内に県外で最終処分するための法制化も前進がみられなかった。用地は跡地利用に住民の要望を反映させるとしたが国有化の方針を譲らなかった。佐藤知事は会談の席上、回答が不十分として再考を迫った。
 佐藤知事は会談後、記者団に対し、施設集約に一定の評価を示しながらも、「候補地が最終処分場になる懸念が払拭(ふっしょく)されていない。主体性、自由度の高い地域振興策を求めたい」と強調。住民説明会開催は、政府の再回答を待つ必要があるとして「開ける段階にはない」とした。
 石原環境相は「計画を住民に丁寧に説明し、理解してもらえるよう努力する」、根本復興相は「しっかり話し合い、前進したい」と述べた。双葉郡8町村の首長らが出席した。

■住民説明会国と県の認識に開き
 住民説明会について政府は開催を急ぐ考えだ。具体的な地域振興策などの提示を優先させたい県との間で認識に開きが生じている。
 会談に出席した双葉郡の首長からも「具体案がなければ住民に説明できない」と説明会を開催できる状況にないとの意見が相次いだ。政府は昨年12月に配置案を示したが、県側が今年二月に見直しを要請。説明会開催の見通しは立っておらず、政府が目指す来年1月の施設使用開始までに住民の理解を得られるかは不透明なままだ。

■焼却灰固形化施設設置の方針
 政府は、県が楢葉町に建設を求めていた焼却灰などの固形化施設を同町波倉地区に設ける方針を示した。政府が昨年12月に示した中間貯蔵施設建設候補地の民有地約5ヘクタールを借り上げる。稼働は6年程度と見込んでいる。
 固形化施設では県内で発生した1キロ当たり8000ベクレル超~10万ベクレル以下の焼却灰をセメントで固める。施設内には埋めず、富岡町の既存の管理型処分場で最終処分する。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧