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仮設「孤独死」34人 3月末県内累計 年々増加、8割が男性 今年既に8人

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で避難生活を強いられ、県内の仮設住宅で誰にもみとられずに死亡した「孤独死」は3月31日現在、累計34人に上ることが県警への取材で分かった。震災と原発事故から11日で3年1カ月。県や市町村などは避難者の生活環境の改善など震災関連死(原発事故関連死)対策を強化しているが、孤独死が増え続ける現状が浮き彫りとなっている。
 県警は孤独死としての集計はしておらず、震災と原発事故後に仮設住宅で一人暮らしをしていて、死亡した状態で見つかった人数を福島民報社が聞き取り、「孤独死」としてまとめた。
 県内の仮設住宅での孤独死の推移は【図】の通り。平成23年は3人、24年は11人、25年は12人と年々増加し、今年は3月末時点で既に8人となっている。
 34人の内訳は、男性27人、女性7人で、男性が全体の約8割を占める。
 年代別に見ると、60代が12人(うち女性1人)と最も多く、次いで70代の8人、80歳以上の8人(同6人)、50代の4人、30代の2人の順だった。65歳以上の高齢者は24人(同7人)で、全体の約7割となっている。
 今年3月に郡山市の仮設住宅で亡くなった富岡町の60代男性は、町社会福祉協議会の生活支援相談員に発見された。台所付近で倒れ、死後、数日が経過していた。病死だった。男性に家族はいたが、避難後、一人暮らしだったという。
 県は、避難の長期化、広域化で家族や地域のつながりが薄れ、孤立する被災者は少なくないとみている。富岡町の男性のように、死後、数日たってから発見されるケースが多いという。
 避難自治体の関係者によると、原発事故による避難と死亡の因果関係が認められ、遺族に災害弔慰金が支給された例もある。
 県内の避難者は10日現在、仮設住宅の2万8228人を含め、8万6003人に上る。借り上げ住宅などでの孤独死や県外避難者の孤独死はつかめておらず、総数はさらに膨らむとみられる。

■男性への支援策不可欠

 男性の孤立防止策が課題だ。仮設住宅や借り上げ住宅などにこもりがちで、交流サロンなどに出たがらない男性は少なくない。
 全村避難している葛尾村は、三春町にある仮設住宅の一角に木工作業所を作り、男性の交流拠点にしている。仮設住宅の全戸訪問にも力を入れ、平日は毎日、続けている。村教委の松本智恵子係長は「1500人の村から孤独死を絶対に出したくない」と話す。
 タブレット端末で被災者の生活状況データを一元管理するシステムを開発した福島大うつくしまふくしま未来支援センターの天野和彦特任准教授は「誰が、どこで、何を課題として、どんな状況で生活しているのかを丁寧に把握することが不可欠」としている。

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